みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixのプリセット分析:338 [TMP] Comb Flanger」と題して、MODE: EFFECTにCOMB FILTERを使用したプリセット・プログラム「338 [TMP] Comb Flanger」のパラメーターを分析します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
音の特徴
MODE: EFFECT: COMB FILTERを使ってクセの強いうねりのある音を作って、ピッチが周期的変化をするように設定されています。
実験
では、音で確認しましょう。
パラメーターの分析は下に書いています。
詳細はそちらをご覧ください。
実験1: 弾いてみる
A3=220Hzを弾きます。
音データ
独特のクセのあるフィルターです。
ピッチに連動してカットする帯域が動くので、気持ちよいですね。
実験5: モジュレーション・ホイールを動かす
A3=220Hzを弾きながらモジュレーション・ホイールを動かします。
音データ
バーチャル・パッチ1で設定したように、ピッチが動きました。
パラメーター分析
INITプログラムからの変化を元に分析しています。
INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。
確認したところ、テンプレートのプログラムなので複雑な設定はされていませんでした。
INITプログラムから以下のような設定がされていました。
- アルゴリズム1が選択されていて、オペレーターはOP1とOP2のみ使用して、後のオペレーターはMUTE
- MODE: EFFECT: COMB FILTERにより独特のクセのある音に設定されている
- バーチャルパッチによりモジュレーション・ホイールを動かすとOP1のPITCHが変化するように設定されている
では、各ページでのパラメーター設定を確認します。
アルゴリズム
アルゴリズム1が2つのキャリアで直列接続されているアルゴリズムです。
初期設定値ではOP3~OP6のオペレーターはミュートされていて使っていません。
なので2つのオペレーターで音が作られています。
MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE
OP1、OP2の両方にWAVE: SAW HD、RATIOは1.0000が使われています。
キャリアであるOP1にMODE: EFFECTのCOMB FILTERが設定されていて、FBを上げたCOMB FILTER独特のクセの付いた音になっています。
OP-EG
SUTAIN LEVELを100にして、弾いている間はレベルに変化がないように設定されています。
OP-PITCH、OP-P MOD、OP-KEY TRACK
キャリアのOP1のピッチにLFO1により変化するように設定されています。
FILTER
FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。
FILTERはENABLE: ONですが、LPF12のCUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。
MOD(EG、LFO)
LFO1はOP1のPITCHに変化を与えるように設定されています。
LFO1のKEY SYNCパラメーターはVOICEが設定されていて、鍵盤を弾くたびに位相がリセットされます。
EFFECT
EFFECTは設定されていますが、LEVELに関するパラメーターが0なので、効果はありません。
VIRTUAL PATCH
バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。
- V.PATCH1は、OP1のPITCHをモジュレーション・ホイールにより変化を与えるように設定されています。
- V.PATCH2は、LFO1のSPEEDパラメーターをアフタータッチでコントロールするように設定されています。
MISC
INITプログラムから変更はありませんでした。
VOICE
INITプログラムから変更はありませんでした。
まとめ
今回は「KORG opsixのプリセット分析:338 [TMP] Comb Flanger」と題して、MODE: EFFECTにCOMB FILTERを使用したプリセット・プログラム「338 [TMP] Comb Flanger」のパラメーターを分析しました。
「ピッチと連動して動く」と気持ちの良い変化をしますね。
FIXEDで設定すればピッチと連動しない動作も可能です。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: MODE: EFFECT: DISTORTION」と題して、機能説明と実験をします。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
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