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KORG opsixのプリセット分析: 038 Metaklav

この記事は約8分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 038 Metaklav」と題して、プリセット・プログラム「038 Metaklav」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

クラビネットとしては重く強い音です。

MODEの機能を使って音を太くしているから微調整可能ですね。

このゴリゴリ感、ゴワゴワ感、他の機種では味わえないと思います。

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

実験2: モジュレーション・ホイールを動かす

バーチャル・パッチでモジュレーション・ホイールを動かすことによって複雑に変化するように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

モジュレーション・ホイールを0→最大→0にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

モジュレーション・ホイールを動かすことでFILTERのカットオフ周波数を上げて、DECAY TIMEを長くして、音量調整のためLEVELをマイナスになるように設定されています。

実験3: OP2のMODE: RING MOD.をエディットする

OP2のMODE: RING MOD.のLEVELをバーチャル・パッチでピッチ・ホイールによりリアルタイムに変化するように設定します。

設定方法

PROG-PITCHよりPITCH BEND UP/DOWNの値を0にする。

設定されていないV.PATCH7にSOURCEをPITCH WHEEL、DESTINATIONをOP3 MODE: RING MOD.のLEVEL、INTENSITYを50に設定します。

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

ピッチ・ホイールを0→最大→0にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

MODE: RING MOD.のLEVELを50%→100%にすることで音の微調整できますね。

LEVELを上げると幾分軽くなります。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-26

アルゴリズムには26番のアルゴリズムが設定されています。

OP1がキャリアのみ。

MODE: FMを使用して波形はSQUARE HD、RATIOが1.0000。

矩形波ですからピコピコとした音がします。

OP2とOP3がキャリアーモジュレーターの直列接続で波形はSAW、RATIO比が4:16。。
OP3のモジュレーターによりOP2のMODE: RING MOD.を使用してOP3からの入力信号とOP2のオシレーターによりリング・モジュレーションを行った音と、オシレーターの音が出力されます。

これにより「こつっ」とした高域のアタック音を演出しています。

OP4~OP6では、OP4をキャリアとしたY字接続(1つのキャリアに対して複数のモジュレーターが並列接続)です。

OP4はMODE: WAVE FOLDERを使用してOSC MIXが0%なので、後段のモジュレーターからの入力信号に対してWAVE FOLDERで波形を変形させます。

OP4-OP5では波形はOP4がSINE、OP5がSAW、RATIO比が1:0.5です。

琴のような音がします。

OP4-OP6では波形はOP4がSINE、OP6がSAW、RATIO比が1:9です。

コツコツした音がします。

全オペレーターでOP-L MODでベロシティによりレベルをコントロールするように設定されています。

全オペレーターでキー・トラックで基準キーをC2として高いキーになるほどレベルがマイナスになるように設定されています。

FILTERはLPF POLY6が使用され、CUTOFFやRESONANCEが設定されています。

カットオフ周波数に対してEG2による時間的変化をベロシティでコントロールするように設定されています。

同じくカットオフ周波数に対して、キー・トラックで基準キーをC4として低いキーになるほどマイナス、高いキーになるほどプラスに設定されています。

エフェクターはDISTORTIONでは音圧と力強さを加え、ENHANCERでは音を太くして、UNISON ENSEMBLEで音の厚みを加えています。

DISTORTIONのDRIVE、LEVELを鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

UNISON ENSEMBLEのDRY:WET MIXをEG3により時間的変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

PROGRAM PITCHでOCTAVEが1oct(1オクターブ上)に設定されています。

PROGRAM PITCHでピッチに対してLFO1で周期的変化するように設定され、アフター・タッチでコントロールするように設定されています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでフィルターのカットオフ周波数、全体のDECAY TIME、全体の音のレベルを変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

038 Metaklav alg-26 param1
038 Metaklav alg-26 param2
038 Metaklav alg-26 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

038 Metaklav mode

OP1がキャリアのみでWAVEにSQUARE HDを選択しています。

OP1は矩形波の持続音で下支え的役割をしていて、OP2, OP3のMODE: RING MOD.でのコツコツしたアタック感と、OP4~OP6のMODE: WAVE FOLDERとオペレーターの直列接続によるモジュレーションで雑味のあるアタック感と浮遊感を生み出しています。

OP-EG

038 Metaklav op-eg alg-26
038 Metaklav op-eg

特徴的なのはアタック感や音の歯切れのよい切れ方を得るために、CURVEで急峻に減衰するように10が設定されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-L MOD

038 Metaklav op-l-mod

オペレーター全体にベロシティによる出力レベルへの効果が設定されています。

OP-KEY TRACK

038 Metaklav op-key-track

オペレーター全体に基準のキーC2より高いキーになるにしたがって出力レベルが小さくなるように設定されています。

FILTER

038 Metaklav filter

FILTERはLPF POLY6が選択されています。

EG2でカットオフ周波数が変化するように設定されていて、鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)により変化量が変化するように設定されています。

MOD(EG、LFO)

EG

038 Metaklav eg

EG3はゆったりした時間で変化するように設定されています。

EG3はバーチャル・パッチでFX3に設定されたUNISON ENSEMBLEのDRY:WET MIXを時間的変化するように設定されています。

LFO

038 Metaklav lfo

LFOは、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが6.00Hz(LFO1)、2.00Hz(LFO2, LFO3)に設定されています。

LFO1はPROGRAM PITCHでピッチへの周期的変化が設定されていて、アフタータッチで変化量を変えるように設定されています。

EFFECT

038 Metaklav fx

FX1にDISTORTION、FX2にENHANCER、FX3にUNISON ENSEMBLEが設定されています。

VIRTUAL PATCH

038 Metaklav v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、フィルターのカットオフ周波数をモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
  2. V.PATCH2は、全体のDECAY TIMEをモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、全体の音のレベルをモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、FX1に設定されたDISTORTIONのDRIVEを鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)で変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、FX1に設定されたDISTORTIONのLEVELを鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)で変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、FX3に設定されたUNISON ENSEMBLEのDRY:WET MIXをEG3により時間的変化するように設定されています。

MISC

038 Metaklav prog-pitch

OCTAVEが1octと1オクターブ高く設定されています。

LFO1によるピッチへの周期的変化が設定されていて、アフタータッチで変化量を変えるように設定されています。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 038 Metaklav」と題して、プリセット・プログラム「038 Metaklav」のパラメーターを分析しました。

シンセっぽいクラビです。

これ一つを詳細に説明するといろんな実験ができるぐらい、いろんなパラメーターを使っています。

皆さんもチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 091 Night Sky」と題して、プリセット・プログラム「091 Night Sky」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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