みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(7)」と題して、オペレーターを3段以上で直列接続して実験します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
- 3段以上のオペレーターでの直列接続
- 3段直列接続のオペレーターの実験
- 実験1: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 100%
- 実験2: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 0%→100%
- 実験3: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 100%、OP6(M): OP LEVEL: 100%
- 実験5: OP3(C): LEVEL: 100%、OP4(M): LEVEL: 30%、OP5(M): LEVEL: 100%、OP6(M): LEVEL: 0%→100%
- まとめ
3段以上のオペレーターでの直列接続
ここからは、3段以上のオペレーターとした場合の音の変化について実験します。
3段以上の直列接続では、「キャリアとその上のモジュレーターとの設定により決まった基音のレベルを保ちながら、高域の周波数成分を変化させることができる」ということが特徴です。
まず、参考までに「2オペレーター: RATIO: OP1(C): 1.0000、OP2(M): 1.0000での実験」を振り返ります。
<参考>2オペレーター: RATIO: OP1(C): 1.0000、OP2(M): 1.0000での実験
OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 30%での実験結果です。
設定値
音データ
波形
周波数スペクトル
3段直列接続のオペレーターの実験
実験1: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 100%
OP6のレベルが0%なので、実質3オペレーターで上のモジュレーターのレベルを100%にした時に、どのくらい音に影響があるかを実験しました。
結果として、基音のレベルに影響することなく倍音を増やすことができました。
設定値
この実験では、アルゴリズム1の右側の4段の直列接続のオペレーターを使います。
実験に不要なOP1、OP2、OP6のOP LEVELを0%にします。
また、各オペレーターはWAVE: SINEで、RATIO: 1.0000とPROGRAM「INIT」の設定です。
最終的に4段まで実験しちゃいましょう。
opsixの画面
opsix nativeの画面
設定値
利用しているオペレーターは以下の通りです。
音データ
しっかりした粒立ちの音がします。
波形
周波数スペクトル
高次倍音が増えましたが、基音が下がっていないですね。
実験2: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 0%→100%
では、弾きながら一番上のモジュレーター OP5のOP LEVELを0→100%に変化させます。
音データ
基音がしっかり残ったまま、高次倍音が増えていきますね。
実験3: OP3(C): OP LEVEL: 100%、OP4(M): OP LEVEL: 30%、OP5(M): OP LEVEL: 100%、OP6(M): OP LEVEL: 100%
では4つのオペレーターでも実験してみましょう。
一番上のOP6のレベルも100%にしてどうなるのか、実験します。
結果として、基音のレベルを保ちながら、より複雑な倍音の変化が得られます。
設定値
opsixの画面
opsix nativeの画面
音データ
倍音はよりノイジーになりましたが、基音はしっかり聞こえます。
波形
周波数スペクトル
基音、残ってますね。
22kHzまで高次倍音が増えてます。
実験5: OP3(C): LEVEL: 100%、OP4(M): LEVEL: 30%、OP5(M): LEVEL: 100%、OP6(M): LEVEL: 0%→100%
最後に、最終段のOP6のレベルを0%から100%に変化させてみます。
音データ
元の音を保ったまま、高域が変化していくのがわかりますね。
まとめ
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(7)」と題して、オペレーターを3段以上で直列接続して実験しました。
キャリアの上のモジュレーターがある程度のキャラクターや成分を決めてくれるので、その上のモジュレーターで細かい変化をつける、といったことが可能になります。
そうすれば、自分のイメージを大きく崩さずに音作りができるようになるということですね。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(8)」と題して、Y字接続(キャリアに対してモジュレーターが並列接続する組み合わせ)について実験します。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
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