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KORG opsixのプリセット分析: 091 Night Sky

この記事は約10分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 091 Night Sky」と題して、プリセット・プログラム「091 Night Sky」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

スペーシーなシンセ・ピアノといった印象です。

バーチャル・パッチでピッチ・ベンドを動かすと面白い効果が得られるように設定されています。

KAMIN
KAMIN

V.PATCH(VIRTUAL PATCH)の機能については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: V.PATCHページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

実験2: ピッチ・ホイールを動かす

バーチャル・パッチでピッチ・ホイールを動かすことによってOP5のLEVELやOP4のPITCHが変化するように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

測定方法

コードを強めに弾きます(G4, C5, F5)。

ピッチ・ホイールを0→プラス(最大)→0→マイナス(最大)→0にする(ゆっくり)。

音データ

KAMIN
KAMIN

プラス/マイナス側でモジュレーターOP5のLEVEL、マイナス側のみでキャリアOP4のPITCHがマイナスとなるように設定されています。

OP5がパルス波なので、「コーッ」といった音が大きくなるのかな。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-27

アルゴリズムには27番のアルゴリズムが設定されています。

OP1がキャリアのみ。

OP2とOP3がキャリアーモジュレーターの直列接続。

OP4~OP6がOP4をキャリアとしたY字接続(1つのキャリアに対して複数のモジュレーターが並列接続)といった構成です。

アルゴリズム26との違いは、ALGORITHM FEEDBACKのオペレーターの位置がアルゴリズム26がOP6だったのに対して、アルゴリズム27はOP3です。

ALGORITHM FEEDBACKはDX-7のなごりで、opsixは各オペレーターが自己フィードバック機能を別途ありますので、このパラメーターが設定されていなければアルゴリズムの違いはありません。

~~~~~

OP1ではMODE: FMを使用し、波形はADDITIVE 1+4、RATIOが1.0000。

OP1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強弱(VELOCITY)で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

OP1のPITCHの値をLFO2で変化するように設定され、アフター・タッチにより変化量が変わるようにバーチャル・パッチで設定されています。

ADDITIVE 1+4の素の音なんですが、オルガンの音のように幹となる音を作っています。

OP2-OP3では、MODE: FMを使用して、波形はOP2がTRIANGLE、OP3がSQUARE HD、RATIO比が1:4。

どちらもFM: WIDTHを調整して波形を変えています。

OP3はOP-P MODでピッチにLFO1の周期的変化を与えるように設定されています。

OP3はキー・トラックで基準キーをG#2として高いキーになるほどレベルがマイナス(CURVE: EXP)になるように設定されています。

OP3のOP-EGで時間的変化を与えるように設定されています。

これにより、ピッチと波形の変化を伴った音となっています。

OP1~OP4はOP-L MODでベロシティによりレベルをコントロールするように設定されています。

OP4-OP5では、MODE: FMを使用して波形がOP4がTRIANGLE、OP5がSQUARE、RATIO比が1:2.5。

OP4はOP-EGでATTACK TIMEが7秒と長い時間をかけてレベルが上がります。

OP4のPITCHの値をピッチ・ホイールのマイナス側へ動かすことで変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

OP4のPITCHの値をLFO3で変化するように設定され、モジュレーション・ホイールを動かすことで変化量が変わるようにバーチャル・パッチで設定されています。

上記とオペレーターの時間的変化によりゆっくりとした音の変化を演出しています。

OP4-OP6では、MODE: FMを使用して波形がOP4, OP6がTRIANGLE、RATIO比が1:0.5。

「ブーン」といったゆっくりとレベルが上がってくる音に仕上がっています。

FILTERはOFF。

エフェクターは3-BAND EQで周波数での補正、DELAY(BPM)で広がりのあるエコーを長めに設定、REVERBでも長めの残響を設定しています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでLFO3のSPEEDパラメーターをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています。

OP5のLEVELの値をピッチ・ホイールで変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

OP6のFM: FEEDBACKの値をEG3で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

全体のリリース・タイムを鍵盤を弾く強弱(VELOCITY)で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

091 Night Sky alg-27 param1
091 Night Sky alg-27 param2
091 Night Sky alg-27 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

091 Night Sky mode

OP1はADDITIVE1+4の音そのものが出力されています。
ベロシティの設定が100%なので、強く弾いた時に効果がでます。

OP2, OP3では違った波形を使って、WIDTHパラメーターも設定されています。

後述するOP-EGの設定でOP3のATTACK TIMEがOP2よりゆっくり立ち上がる設定により波形の時間的変化を演出しています。

OP4~OP6がOP4をキャリアとしたY字接続では、2つのモジュレーターで違った波形、違ったRATIO値が設定されていて、後述のOP-EGでも違った時間設定がされています。
これによりOP4へのモジュレーションが2つのモジュレーターにり複雑な変化を演出しています。

OP-EG

091 Night Sky op-eg alg-27-1
091 Night Sky op-eg alg-27-2
091 Night Sky op-eg

パラメーターによってATTACK TIME、DECAY TIMEが長く設定されており、ゆっくりした時間的変化を演出しています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-P MOD

091 Night Sky op-p-mod

OP3はLFO1 INTが設定されて、ピッチに対してLFO1の効果がでるように設定されています。

OP-L MOD

091 Night Sky op-l-mod

OP1~OP4に対して、鍵盤を弾く強弱により変化する量が設定されています。

OP-KEY TRACK

091 Night Sky op-key-track

OP3は基準となるキー(CENTER KEY)をG#2として高いキーになるほどレベルが下がるように設定されています。

OP4~OP6はCENTER KEYが設定されていますが、SLOPEパラメーターが設定されていませんので効果はありません。

FILTER

091 Night Sky filter

FILTERはENABLE: OFFで機能していません。

MOD(EG、LFO)

EG

091 Night Sky eg

EG3はバーチャル・パッチでOP6のFM: FEEDBACKを時間的変化するように設定されています。

EG1, EG2はINITプログラムから設定変更がありますが、パラメーターの変化には使用されていません。

LFO

091 Night Sky lfo

LFO1は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが0.05Hz、FADE(フェード・イン:効果が最大になるまでの時間)が0.626sに設定されています。

LFO1はOP-PITCHでOP3のピッチを周期的に変化するように設定されています。
ピッチ・ホイールではMISC: PROG PITCHで効果を0としています。

LFO2は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが4.25Hz、FADE(フェード・イン:効果が最大になるまでの時間)が0.926sに設定されています。

LFO2はバーチャル・パッチでOP1のPITCHにアフター・タッチで周期的変化があらわれるように設定されています。

LFO3は、WAVEがSAMPLE&HOLD、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが3.50Hz、FADE(フェード・イン:効果が最大になるまでの時間)が0.946sに設定されています。

LFO3は、バーチャル・パッチでOP4のPITCHにモジュレーション・ホイールで変化があらわれるように設定されています。

LFO3のSPEEDはバーチャル・パッチによりモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。

EFFECT

091 Night Sky fx

FX1に3-BAND EQ、FX2にDELAY(BPM)、FX3にREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

091 Night Sky v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、OP4のPITCHの値をピッチ・ホイールのマイナス側へ動かすことで変化するように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強弱(VELOCITY)で変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、OP1のPITCHの値をLFO2で変化するように設定されています。
    その効果をアフター・タッチにより変化量が変わるように設定されています。
  4. V.PATCH4は、全体のリリース・タイムを鍵盤を弾く強弱(VELOCITY)で変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、OP5のLEVELの値をピッチ・ホイールで変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、OP6のFM: FEEDBACKの値をEG3で変化するように設定されています。
  7. V.PATCH11は、LFO3のSPEEDパラメーターをモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
  8. V.PATCH12は、OP4のPITCHの値をLFO3で変化するように設定されています。
    その効果をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化量が変わるように設定されています。

MISC

091 Night Sky prog-pitch

OCTAVEが-1oct、ピッチ・ホイールを他のパラメーターをコントロールするようにピッチの変化を0semiとして無効に設定されています。

VOICE

091 Night Sky voice

UNISONがVOICES=2で設定されています。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 091 Night Sky」と題して、プリセット・プログラム「091 Night Sky」のパラメーターを分析しました。

FM音源らしい音です。

ピッチ・ホイールの演出は操作していて楽しいですよ。

皆さんもチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 161 Quiet Motion」と題して、プリセット・プログラム「161 Quiet Motion」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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