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KORG opsixのプリセット分析: 134 Ring It On

134 Ring It On
この記事は約7分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 134 Ring It On」と題して、MODE: RING MOD.を使用したプリセット・プログラム「134 Ring It On」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

民族楽器のように聞こえるシンセ音(笑)

MODE: RING MOD.のパラメーターとオペレーターの波形やRATIOの設定で音作りされています。

音の強弱(Velocity)で音が変化するように設定されています。

KAMIN
KAMIN

MODE: RING MOD.の機能については以下のページから3ページで説明しています。

ご覧ください。

KORG opsixの機能: MODE: RING

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押して4周します。

音データ

KAMIN
KAMIN

幻想的な響きが奏でられます。

アタックの音がMODE: RING MOD.の効果ですね。

実験2: モジュレーション・ホイールの効果

ARP: GATEを80%→70%、ARP:RESOを1/16→1/8に設定変更します。

モジュレーション・ホイールを0

アルペジエーターをONにしてA4を弾きながら9回目からモジュレーション・ホイールを0→最大→0に動かす。

音データ

KAMIN
KAMIN

モジュレーション・ホイールを動かすと、

徐々にリリース・タイムが長くなっていきます。

同時にFX1のCHORUSのレベルが上がります。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-22

アルゴリズム22を使っています。

キャリアのOP1とモジュレーターのOP2の直列接続、キャリアのOP3~OP5とモジュレーターのOP6の逆Y字接続といった構成です。

キャリアはすべてMODE: RING MOD.、モジュレーターはMODE: FMとなっています。

キャリアのOP1側は、モジュレーターのOP2からの入力信号とキャリアのOP1のオシレーターの信号を掛け合わせてオシレーターの音量を高速に変化させて波形を変化させます。

キャリアOP3~OP5側は、モジュレーターのOP6からの入力信号とキャリアのOP3~OP5のオシレーターの信号を掛け合わせてオシレーターの音量を高速に変化させて波形を変化させます。

キャリアOP3~OP5側は、掛け合わせるモジュレーターの入力信号が一緒で、それぞれのキャリアの波形、RATIOやMODE: RING MOD.のパラメーターの設定が違う。

モジュレーターを同じにすることでオペレーターを節約していることになりますね。

KAMIN
KAMIN

MODE: RING MOD.の機能は、キャリアのオシレーターの波形を

モジュレーターの入力信号で変化させる。

SHAPEはモジュレーターの波形を整流する機能。

DEPTHパラメーターはキャリアのオシレーターとリング・モジュレーターの信号のバランス。

出力波形の元はキャリアのオシレーターになるんだね。

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

134 Ring It On mode

OP-EG

134 Ring It On op-eg

モジュレーターのCURVEを10にして、急峻な減衰カーブに設定されています。

OP2はサスティン・レベルまでの減衰時間であるディケイ・タイムが長く設定されています。

OP5はサスティン・レベルを0、ディケイ・タイムを短くして、MODE: RING MOD.の影響を短く設定されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

134 Ring It On op-pitch

OP-PITCHでは、OP3とOP5にDETUNEが設定されています。

OP-L MOD

134 Ring It On op-l-mod

OP-L MODでは、ベロシティでコントロールするように設定されています。

FILTER

134 Ring It On filter

FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。

FILTERはENABLE: ONですが、CUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。

MOD(EG、LFO)

EG

EGを設定したパラメーターはありませんでした。

LFO

134 Ring It On lfo

LFO1は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが2.40Hzに設定されています。

LFO1は、バーチャル・パッチでプログラムのピッチを周期的変化するように設定して、モジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。

EFFECT

134 Ring It On fx

以下の2つのエフェクトにより、弦の響きを増して幻想的な音場を演出しています。

  • FX1に設定されたCHORUSで、弦の響きを増しています。
  • FX3に設定されたREVERBで、TYPEをROOMに設定したことで、近くの音場として臨場感を演出しています。

VIRTUAL PATCH

134 Ring It On v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、プログラムのリリース・タイムの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  2. V.PATCH1は、プログラムのピッチの値をLFO1で周期的変化を与えるように設定して、モジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、FX1に設定されたCHORUSのPARAMETER1のDRY: WET MIXの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP2のPITCHの値をアフタータッチで変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、OP6のサスティン・レベルの値をアフタータッチで変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、OP2のサスティン・レベルの値をアフタータッチで変化するように設定されています。

MISC

INITプログラムから変更はありませんでした。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 134 Ring It On」と題して、MODE: RING MOD.を使用したプリセット・プログラム「134 Ring It On」のパラメーターを分析しました。

スタッカート気味に使う音をMODE: RING MOD.を使ってクセのあるアタック感が出ることが確認できました。

MODE: RING MOD.は、まず使ってみるのが一番。

このプリセットのSHAPEとDEPTHのパラメーターを変化させて音がどのように変わっていくかを体験してみて下さい。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 178 Formant Pad」と題して、MODE: FILTERを使用したプリセット・プログラム「178 Formant Pad」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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