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KORG opsixのプリセット分析: 184 opsix Concrete

この記事は約8分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 184 opsix Concrete」と題して、プリセット・プログラム「184 opsix Concrete」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

倍音成分がきれいなPADの音です。

パラメーターの設定も比較的シンプルです。

GLOBAL DECAYを設定して、全体的に減衰時間を長くしています。

バーチャル・パッチでモジュレーション・ホイールを動かすことによってFILTERのCUTOFFをコントロールするように設定され、シュワシュワ感が増します。

KAMIN
KAMIN

GLOBAL DECAYの機能については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: HOME/ALGOページ・グループ

KAMIN
KAMIN

FILTERの機能については以下のページから3ページにかけて説明しています。

KORG opsixの機能: FILTERページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

KAMIN
KAMIN

きれいな倍音成分ですね。

実験2: モジュレーション・ホイールを動かす

バーチャル・パッチでモジュレーション・ホイールを動かすことによってFILTERのCUTOFFをコントロールするように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

測定方法

コードを弾きます(D4, G4, C5, F5)。

モジュレーション・ホイールを0→最大→0にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

モジュレーション・ホイールを動かすとシュワシュワ感が増します。

FILTERのカットオフ周波数を動かしているためです。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-06

アルゴリズムには06番のアルゴリズムが設定されています。

3つのキャリア-モジュレーターの直列接続といった構成です。

モジュレーターのOP-EGは弾いている間はレベルの変化がないように設定されています。

キャリアのATTACK TIMEを4~5秒と長くすることで、音がゆっくり立ち上がるように設定されています。

OP-PITCHで幾つかのオペレーターでDETUNEによるピッチのずれを設定して、音に厚みを加えています。

OP1-OP2では、OP2のLEVELが0となっていて、OP1だけで作成されています。

キャリアのOP1は、波形がSAWでRATIOが2.0000ですが、OP-PITCHでTRANSPOSEが-12semiで1オクターブ下にしています。

OP3-OP4では、キャリアとモジュレーターのRATIO比が1:1。波形はサイン波が使用されています。

モジュレーターOP2のLEVELを上げることによって倍音を多く含む音になっています。

OP5-OP6では、OP6のLEVELが0となっていて、OP5だけで作成されています。

キャリアのOP5は、波形がSAW HD、RATIOが1.0000が使用されています。

OP-PITCHでTRANSPOSEが+7(7半音、5th)となっています。

DETUNEが設定されていないので、すっきりした音がします。

キャリアのOP1, OP3に対して、キー・トラックで基準キーをC4として低いキーになるほどレベルがプラスになるように設定されています。

FILTERはLPF12が使用されていて、カットオフ周波数、レゾナンスが設定されています。

また、キー・トラックで基準キーをC4として高いキーになるほどプラスに設定されています。

DECAY/RELEASE TIMEをプラスに設定して、プログラム全体の減衰時間をプラスに設定されています。

エフェクターはUNISON ENSEMBLEがVOICESが4で結構深めに設定、PHASERは設定されていますがMIXが0で効果なし、REVERBはTYPEにPLETEを選択してすっきりした残響を深めにかけています。

これだけ音を厚くした後に、VOICE: UNISON VOICESを2に設定して更に分厚くしています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでFILTERのCUTOFFが変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

また、アフター・タッチでFX2のPHASERのDRY:WET MIXをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています。

184 opsix Concrete alg-06 param
184 opsix Concrete alg-06 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

184 opsix Concrete mode

OP1-OP2の直列接続では、モジュレーターOP2のLEVELが0のため、OP1のRATIO: 2.0000のWAVE: SAWが出力されます。
OP3-OP4の直列接続では、キャリア-モジュレーターのサイン波でFM変調された音が出力されます。

OP5-OP6の直列接続では、モジュレーターのOP6のLEVELが0のため、OP5のRATIO: 1.0000のWAVE: SAW HDが出力されます。

OP-EG

184 opsix Concrete op-eg alg-06
184 opsix Concrete op-eg

キャリアのOP1, OP3, OP5に対して立ち上がりがゆっくり、SUSTAIN LEVELが70で少し減衰、RELEASE TIMEが長く設定されています。

モジュレーターのOP2, OP4, OP6はSUSTAIN LEVELが100で立ち上がりから鍵盤を弾いている間はレベルが同じ、RELEASE TIMEはOP2とOP6は非常に短く、OP4は少し長めに設定されています。

全オペレーターにCURVEが10で、DECAY/RLEASE TIMEは急峻なカーブで減衰するように設定されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

184 opsix Concrete op-pitch

OP1, OP3, OP4に対してDETUNE(ピッチの少しのずれ)が設定されています。

TRANSPOSEは、OP1が-12semi(12半音下=1オクターブ下)、OP5は7semi(7半音上=長5度上)に設定されています。

OP5の設定により、コード感をもった音が演出されています。

OP-KEY TRACK

184 opsix Concrete op-key-track

OP2, OP4, OP6は、基準キーがA0にされていますが、SLOPEによる変化量が設定されていません。

OP1, OP3は、基準キーC4に対して、低いキーになるほどプラスのレベルになる設定がされています。

FILTER

173 Star Pad filter
184 opsix Concrete filter-mod

FILTERはLPF12が使用されています。

カットオフ周波数はEG2で時間的変化するように設定されています。

また、LFO2の周期的変化を設定、EG2で変化量を制御する設定がされていますが、LFO2の変化量が設定されていません。

また基準キーC4から高いキーになるほどカットオフ周波数がプラスになるように設定されています。

MOD(EG、LFO)

EG

184 opsix Concrete eg

EG1はRELEASE TIMEが短く設定されています。

EG2はATTACK TIME、DECAY TIMEが長く設定されています。

EG2はFILTERのカットオフ周波数を時間的変化するように設定されています。

LFO

184 opsix Concrete lfo

LFO1は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが6.00Hzに設定されています。

LFO2は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが0.10Hzに設定されています。

LFO2はFILTERのカットオフ周波数に対して周期的変化を設定、EG2で変化量を制御する設定がされていますが、LFO2の変化量が設定されていません。

EFFECT

184 opsix Concrete fx

FX1はUNISON ENSEMBLE、FX2はPHASER、FX3はREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

184 opsix Concrete v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、FILTERのCUTOFFをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  2. V.PATCH12は、FX2のPHASERのDRY:WET MIXをアフタータッチでコントロールするように設定されています。

MISC

184 opsix Concrete prog-misc

全体的なDECAY/RELEASE TIMEを45.0%に設定されています。

VOICE

184 opsix Concrete voice

UNISON VOICESが2、UNISON DETUNEが10cents、UNISON SPREADが100%に設定されています。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 184 opsix Concrete」と題して、プリセット・プログラム「184 opsix Concrete」のパラメーターを分析しました。

きれいな音です。

エディットしていじりたくない(笑)

強いて挙げるなら曲の演奏時の雰囲気に合わせてGLOBAL DECAY/RELEASE TIME、ATTACK TIMEを変更することかな。

皆さんも是非チャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 208 Punchy SynBass」と題して、プリセット・プログラム「208 Punchy SynBass」のパラメーターを分析します。

では。

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このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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