みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixのプリセット分析: 336 [TMP] Waveshape」と題して、MODE: EFFECTにWAVESHAPERを使用したプリセット・プログラム「336 [TMP] Waveshape」のパラメーターを分析します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
音の特徴
独特なぎらつきを持った音です。
鼻が詰まったような独特な音はMODE: EFFECT: WAVESHAPERのTYPE=04:10 Cycleを使って作られています。
MODE: EFFECT: WAVESHAPERの機能については以下のページから9ページかけて説明しています。
ご覧ください。
実験
では、音で確認しましょう。
パラメーターの分析は下に書いています。
詳細はそちらをご覧ください。
実験1: 弾いてみる
音データ
モジュレーターのレベルをLFOで変化させている様子がわかります。
実験2: 弾きながらモジュレーション・ホイールを動かす
音データ
結構荒れる設定でした(笑)
でもFM音源だから使える音になりますね。
実験3: WAVESHAPERのTYPEを手動で変化させる
音データ
60種類のWAVESHAPERのTYPEを手動で変えてみました。
いろんな音の変化が楽しめますね。
どれを選択するか迷います。
パラメーター分析
INITプログラムからの変化を元に分析しています。
INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。
確認したところ、テンプレートのプログラムなので複雑な設定はされていませんでした。
INITプログラムから以下のような設定がされていました。
- アルゴリズム35が設定されていて、2つのキャリアのY字接続が2組の構成です。
- プログラムではキャリアのOP1とモジュレーターのOP2、OP3が使用されています。
- OP3はLEVELが0%に設定されていますが、バーチャルパッチでLFO3によりLEVELに変化を与えるように設定されています。
- OP1のMODE: EFFECTでは、OP2、OP3からの入力信号にWAVESHAPEの効果が出るように設定されています。
- OP3にDETUNEの設定がされています。
- LFO1 INTを1.50semiに設定して、LFO1のピッチへの効果が設定されています。
これは、LFO1 CTRL SRCでAftertouchが設定されているので、アフタータッチで効果の強弱を得られるようになっています。 - V.PATCH1は、OP2のLEVELパラメーターの値をLFO3で変化するように設定されています。
- V.PATCH2は、OP2のLEVELパラメーターの値をモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
では、各ページでのパラメーター設定を確認します。
アルゴリズム
アルゴリズム35が設定されていて、2つのキャリアのY字接続が2組の構成です。
プログラムではキャリアのOP1とモジュレーターのOP2、OP3が使用されています。
OP3はLEVELが0%に設定されていますが、バーチャルパッチでLFO3によりLEVELに変化を与えるように設定されています。
OP4~OP6はLEVELが0なので、OP1~OP3での音作りとして説明します。
MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE
- すべてのオペレーターでWAVEはSINEが設定されています。
- RATIOの設定は、OP1とOP2では周波数比が0.5000、OP3は3.0000に設定されています。
- OP1のMODE: EFFECTでは、OP2、OP3からの入力信号にWAVESHAPEの効果が出るように設定されています。
OP1のオシレーターはOSC MIXが0なので、入力されていません。
OP-EG
OP2のSUSTAIN LEVELを100に設定して、持続してもLEVELが下がらない設定です。
キャリアであるOP1が1秒経つまでに60まで落ちていますので、音量は下がります。
OP-PITCH、OP-P MOD、OP-KEY TRACK
OP3にDETUNEの設定がされています。
FILTER
FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。
FILTERはENABLE: ONですが、CUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。
MOD(EG、LFO)
LFO3が使われていて、KEY SYNCがVOICE、SPEEDが1.00Hz、PHASEが90degに設定されています。
バーチャル・パッチにてOP2のLEVELの値を変化させる設定となっています。
EFFECT
エフェクトは設定されていますが、レベルに関するパラメーターが0なので効果はありません。
VIRTUAL PATCH
バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。
- V.PATCH1は、OP2のLEVELパラメーターの値をLFO3で変化するように設定されています。
- V.PATCH2は、OP2のLEVELパラメーターの値をモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
MISC
MISCページ・グループのパラメーターでは、INITプログラムから以下の項目が変更されています。
- LFO1 INTを1.50semiに設定して、LFO1のピッチへの効果を設定されています。
これは、LFO1 CTRL SRCでAftertouchが設定されているので、アフタータッチで効果の強弱を得られるようになっています。
VOICE
INITプログラムからの変更はありませんでした。
まとめ
今回は「KORG opsixのプリセット分析: 336 [TMP] Waveshape」と題して、MODE: EFFECTにWAVESHAPERを使用したプリセット・プログラム「336 [TMP] Waveshape」のパラメーターを分析しました。
60種類あるWAVESHAPERのTYPEは、色々試したくなります。
迷いますね。
このWAVESHAPERはFM音源と相性の良いパラメーターです。
01/Wで試したときはサンプリング音源だったのでデジタルノイズまみれになってしまった経験があります。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: MODE: EFFECT: PUNCH」と題して、機能説明と実験をします。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
コメント