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シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(3)

この記事は約8分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(3)」と題して「LFO:KEY SYNC」と「PITCH:VIBRATO INTENSITY」について説明します。

このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。

LFO:KEY SYNC

LFO:KEY SYNC

「LFO:KEY SYNC」は、鍵盤を押した(ノート・オン[Note On])時の音に対する LFO のかかり方を設定します。

パラメーターの説明

LFO:KEY SYNC

設定値:[OFF, TIMBRE, VOICE]
[INITPROG]の設定値:OFF

LFO:KEY SYNC:MENU

■OFF:ノート・オンしても LFO の位相はリセットされません。

LFO:KEY SYNC:概念図(OFF)

■TIMBRE:何も鍵盤を押していない状態から、最初のノート・オンで LFO の位相がリセットされ、以後ノート・オンしたボイスに対してはリセットがかかりません。

KAMIN
KAMIN

「1つのPROGRAMに2つの音(ティンバー:TIMBRE)をつくる構成」として、「TIMBRE」を使用していますが、「TIMBRE」には「証印」といった意味もあるらしく、ここでは、「1回だけ」といった意味合いで「証印」とかのイメージということなのかな?
別の言葉にしてほしかったね。
皆さん、お間違えなく。

LFO:KEY SYNC:概念図(TIMBRE)

■VOICE:ノート・オンごとに LFO の位相がリセットされ、個々のボイスに対して異なる位相でモジュレーションがかかります。

LFO:KEY SYNC:概念図(VOICE)

考え方として、

  • キーを押すときに必ず位相の頭が来るようにして、自然な揺れを期待するのであれば、「VOICE」
  • 周期を気にせずに効果を得たい場合は、「OFF」
  • 最初にキーを押した後に周期の頭で効果を得た後に、その周期を変えたくない場合は、「TIMBRE」

かな?

では、実験してみましょう。

実験1(LFO:KEY SYNC:OFF)

実験1(LFO:KEY SYNC:OFF)
実験1(LFO:KEY SYNC:OFF):VOICE ASSIGN:MONO2

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「LFO2:KEY SYNC」を[OFF]、「LFO2:FREQ」を0.20Hzに設定
  3. LFOの効果は、「VIRTUAL PATCH」セクションに初期値で割り当てられている1と2「VIRTUAL PATCH2(LFO2→PITCH)」を使って、「PITCH」に対して「VIRTUAL PATCH:INT(INTENSITY)」で効果の深さを+32に設定
  4. 「VOICE:VOICE ASSIGN」は[MONO2]にして、A=220Hzを弾き続けてA=440Hzをランダムなタイミングで押す、離すを繰り返す
    ※これにより、音が途切れずに単音演奏されています。

音データ

鍵盤で弾いたタイミングでLFOの位相が変わっていないことが確認できます。
また、LFOの周期は鍵盤を押したタイミングで位相がリセットされるならば、最初の鍵盤を押したタイミングでピッチが上がるのですが、下がっていくタイミングになっていることが確認できます。

KAMIN
KAMIN

鍵盤の弾く位置の移動で音は変わっても、LFOの位相が変わらないことが確認できるかな。

ちょっとわかりにくいかも...

実験2(LFO:KEY SYNC:TIMBRE)

実験2(LFO:KEY SYNC:TIMBRE)

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「LFO2:KEY SYNC」を[TIMBRE]、「LFO2:FREQ」を0.20Hzに設定
  3. LFOの効果は、「VIRTUAL PATCH」セクションに初期値で割り当てられている1と2「VIRTUAL PATCH2(LFO2→PITCH)」を使って、「PITCH」に対して「VIRTUAL PATCH:INT(INTENSITY)」で効果の深さを+32に設定
  4. 「VOICE:VOICE ASSIGN」は[MONO2]にして、A=220Hzを弾き続けてA=440Hzをランダムなタイミングで押す、離すを繰り返す
    ※これにより、音が途切れずに単音演奏されています。

音データ

最初に鍵盤で弾いたタイミングでLFOの位相がリセットされてピッチが上昇していくのが確認できます。
その後、鍵盤の弾く位置の移動で音は変わっても、LFOの位相が変わらないことが確認できます。

KAMIN
KAMIN

実験1では位相をずらして弾いています。

こちらは1回目だけ位相を合わせる。
比較するとわかってもらえるかな?

実験3(LFO:KEY SYNC:VOICE)

実験3(LFO:KEY SYNC:VOICE)

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「LFO2:KEY SYNC」を[VOICE]、「LFO2:FREQ」を0.20Hzに設定
  3. LFOの効果は、「VIRTUAL PATCH」セクションに初期値で割り当てられている1と2「VIRTUAL PATCH2(LFO2→PITCH)」を使って、「PITCH」に対して「VIRTUAL PATCH:INT(INTENSITY)」で効果の深さを+32に設定
  4. 「VOICE:VOICE ASSIGN」は[MONO2]にして、A=220Hzを弾き続けてA=440Hzをランダムなタイミングで押す、離すを繰り返す
    ※これにより、音が途切れずに単音演奏されています。

音データ

鍵盤で弾いたタイミングでLFOの位相がリセットされてピッチが上昇していくのが確認できます。
その後、鍵盤の弾く位置が移動するたびにLFOの位相がリセットされてピッチが上昇していくことが確認できます。

KAMIN
KAMIN

こちらはもう、弾けば「ぷぃーん」と鳴ります。

PITCH:VIBRATO INTENSITY

PITCH:VIBRATO INTENSITY

「PITCH」セクションにLFO2でモジュレーションがかけられる専用のパラメーターがあります。
[MOD]ホイールを使ってLFO2の波形でビブラート効果が得られる、「VIBRATO INTENSITY」パラメーターです。

パラメーターの説明

PITCH:VIBRATO INTENSITY

設定値:[–2400…+2400 cent]
[INITPROG]での初期値:60cent

1centは「100分の1半音」に相当します。なので、1オクターブが1200cent。
最大値の2400centで2オクターブの変化量が設定できるということです。

実験1(ビブラート効果)

LFOの波形の確認として、「PITCH:VIBRATO INTENSITY」パラメーターに値を設定して、[MOD]ホイールを操作して効果を確認してみました。

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. LFO2の設定は変更なし
    「LFO2:WAVE」を[SINE]に設定(変更なし)
  3. 「PITCH:VIBRATO INTENSITY」を60centに設定(変更なし)
  4. A=220Hzを弾く
  5. [MOD]ホイールを奥に回して、変化を確認する。

音データ

KAMIN
KAMIN

70年代のミュージシャンは、[MOD]ホイールを巧みにプレイして、自分のスタイルとしていたんだよね。

実験2(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのS&Hの波形をピッチに与える)

実験2(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのS&Hの波形をピッチに与える):LFO2
実験2(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのS&Hの波形をピッチに与える):VIBRATO INTENSITY

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「PITCH:VIBRATO INTENSITY」を2400centに設定
    1centは「100分の1半音」に相当します。なので、1オクターブが1200cent。
    最大値の2400centで2オクターブの変化量が設定できるということです。
  3. 「LFO2:WAVE」を[S&H]に設定
  4. [MOD]ホイールを奥に回しきっておく。
  5. A=220Hzを弾く

音データ

KAMIN
KAMIN

ちょっと面白くなかった。

[MOD]ホイールを動かすと変化の幅が変わるのだろうけれど...ね。

実験3(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのRANDOMの波形をピッチに与える)

実験3(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのRANDOMの波形をピッチに与える):LFO2
実験3(PITCH:VIBRATO INTENSITYでLFOのRANDOMの波形をピッチに与える):VIBRATO INTENSITY

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「PITCH:VIBRATO INTENSITY」を2400cent
    1centは「100分の1半音」に相当します。なので、1オクターブが1200cent。
    最大値の2400centで2オクターブの変化量が設定できるということです。
  3. 「LFO2:WAVE」を[S&H]に設定
  4. [MOD]ホイールを奥に回しきっておく。
  5. A=220Hzを弾く

音データ

KAMIN
KAMIN

[MOD]ホイールにLFOのパラメーターが最初からあるってことを示した実験にしかならなかった...

まとめ

今回は「シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(3)」と題して「LFO:KEY SYNC」と「PITCH:VIBRATO INTENSITY」について説明しました。

「LFO:KEY SYNC」は、「波形の始まりを制御する」機能ですから、音作りをしていて気にならなければ初期値(OFF)でよいと思います。

また、楽器屋さんに行って[MOD]ホイールをいじると「みょんみょん」とビブラートがかかる時は、「PITCH:VIBRATO INTENSITY」が設定されています。

「PITCH:VIBRATO INTENSITY」でLFOの設定をして、[MOD]ホイールによるリアルタイムでライブ等で操作するとよい演出になると思いますよ。

いろいろと試してみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

さて、この後は音の音域による変化、音の高さを自動でコントロールするシンセサイザー独特の機能について説明します。

まずは、「シンセサイザーの機能 音域による音の変化:KEY TRACK」です。

では。

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