みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixのプリセット分析: 024 Dynamik」と題して、MODE: WAVE FOLDERを使用したプリセット・プログラム「024 Dynamik」のパラメーターを分析します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
音の特徴
FM変調の特徴でありゴリゴリ感を全面に出したベース音です。
弦のゴリゴリ感をMODE: WAVE FOLDERで作っています。
実験
では、音で確認しましょう。
パラメーターの分析は下に書いています。
詳細はそちらをご覧ください。
実験1: 弾いてみる
シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押して2周します。
音データ
ゴリゴリベースの音ですが、ちょっと管のにおいがします(笑)
実験2: モジュレーション・ホイールの効果
SEQ: TEMPOを40.00に設定変更します。
モジュレーション・ホイールを0
アルペジエーターをONにしてA4を弾きながら適当にモジュレーション・ホイールを上下します。
音データ
バーチャル・パッチでいろんな効果を設定しているので、、、ねぇ。
パラメーター分析
INITプログラムからの変化を元に分析しています。
INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。
アルゴリズムは35が設定されています。
2つのY字接続といった構成です。
MODE: WAVE FOLDERはキャリアのOP4で設定されていてモジュレーターのOP5、OP6からのSINE波の入力信号にOP4のオシレーターのADDITIVE TRI3を加えた音に対して波形を折り曲げるように機能します。
こちらの構成で弦のゴリゴリ感のある音を作っています。
キャリアのOP1側は、OP2のADDITIVE SQUARE3、OP3のADDITIVE SAW3の波形をキャリアのOP1のMODE: FILTER FMで加工した音を出力します。
こちらの構成でゲーム音のような音を作っています。
MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE
OP-EG
モジュレーターのOP5はディケイ・タイム、リリース・タイムが長く設定されています。
それぞれCURVEが8~10と急峻な減衰となるカーブが設定されています。
OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK
OP-L MOD
OP-L MODでは、LFO1によりピッチが変化するように設定されていて、OP2、OP4はモジュレーション・ホイールで変化量を動かすように設定されています。
また、ベロシティでピッチが変化するように設定されています。
OP-KEY TRACK
OP-KEY TRACKも設定されています。
FILTER
FILTERはタイプにLPF POLY6が設定されています。
EG2によりCUTOFFが変化するように設定されていて、ベロシティでコントロールするように設定されています。
また、LFO2によりCUTOFFが変化するように設定されていて、モジュレーション・ホイールでコントロールするように設定されています。
MOD(EG、LFO)
EG
EG2はFILTERのCUTOFFを時間的変化するように設定されています。
ディケイ・タイムを短く設定し、CURVEを10と減衰が急峻になるカーブが設定されています。
LFO
LFO1は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON、TEMPO SPEEDが3/32に設定されています。
LFO1はオペレーターのピッチが変化するように設定されています。
LFO2は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON、TEMPO SPEEDが1/8に設定されています。
LFO2はFILTERのCUTOFFを周期的に変化するように設定されています。
EFFECT
以下の3つのエフェクトにより、重厚感と音の強弱での変化を演出しています。
- FX1に設定されたCHORUSで、重厚感を演出しています。
- FX2に設定されたENHANCERで、強く弾いた時にクセを付けています。
- FX3に設定されたDELAY(BPM)で、強く弾いた時にディレイがかかるようにしています。
VIRTUAL PATCH
バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。
- V.PATCH1は、FX2のENHANCERのPARAMETER1であるDRY: WET MIXの値をベロシティにより変化するように設定されています。
- V.PATCH2は、FX1のCHORUSのPARAMETER1であるDRY: WET MIXの値をベロシティにより変化するように設定されています。
- V.PATCH3は、FX3のDELAY(BPM)のPARAMETER1であるDELAY LEVELの値をベロシティにより変化するように設定されています。
- V.PATCH4は、FILTERのCUTOFFの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
- V.PATCH5は、FX3のDELAY(BPM)のPARAMETER1であるDELAY LEVELの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
- V.PATCH6は、FX1のCHORUSのPARAMETER1であるDRY: WET MIXの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
- V.PATCH7は、プログラムのリリース・タイムの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
MISC
LFO1 INTを0.80semiに設定して、LFO1のピッチへの効果が設定されています。
これは、LFO1 CTRL SRCでAftertouchが設定されているので、アフタータッチで効果の強弱を得られるようになっています。
VOICE
INITプログラムから変更はありませんでした。
まとめ
今回は「KORG opsixのプリセット分析: 024 Dynamik」と題して、MODE: WAVE FOLDERを使用したプリセット・プログラム「024 Dynamik」のパラメーターを分析しました。
MODE: WAVE FOLDERは今までと違った質感が得られますので、試してみてください。
エフェクトも凝っていますね。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixのプリセット分析: 240 Dirty Trautonium」と題して、MODE: EFFECTにPEAQ EQを使用したプリセット・プログラム「240 Dirty Trautonium」のパラメーターを分析します。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
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