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KORG opsixのプリセット分析: 002 Original FM EP

この記事は約7分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 002 Original FM EP」と題して、プリセット・プログラム「002 Original FM EP」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

FMの揺らぎを体感できる、典型的なエレピ音のプログラムです。

バーチャル・パッチでキーが高くなるほど全体のGLOBAL DECAY TIMEを長くするように設定されています。

KAMIN
KAMIN

V.PATCH(VIRTUAL PATCH)については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: V.PATCHページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

実験2: モジュレーション・ホイールを動かす

バーチャル・パッチの設定で、モジュレーション・ホイールを動かすことによってキャリアのOP1, OP3, OP5のMODE: FM: FEEDBACKを変化するように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

モジュレーション・ホイールを0→最大→0にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

倍音成分がぐっと多くなりますね。

実験3: アフター・タッチの効果を確認する

バーチャル・パッチの設定で、アフター・タッチによりOP6のLEVELが変化するように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

設定方法

バーチャル・パッチで設定されたアフター・タッチの設定をピッチ・ホイールに割り当てます(V.PATCH12)。

PROG-PITCHよりPITCH BEND UP/DOWNの値を0にする。

V.PATCH12のSOURSEをPITCH WHEELに変更(OP6のLEVELが変化するように設定されています。)

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

ピッチ・ホイールを0→最大にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

「ビチャッ」といった中音域のイタイ場所の倍音成分が増えますね。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-05

アルゴリズムには05番のアルゴリズムが設定されています。

3つの直列接続の組み合わせです。

WAVEはすべてMODE: FM、SINE 12BITが使用されています。

いくつかのオペレーターにOP-PITCHのDETUNEでピッチの小さなずれを与えるように設定されています。

各オペレーターにベロシティが設定されていますが、モジュレーターのVEL SENSが高く設定されています。

これは強く弾くと、モジュレーターの効果が強く出る設定です。

キー・トラックで基準キーに対して高いキーになるほどレベルがマイナスとなるように設定されています。

OP1-OP2では、RATIO比が1:14。

FM変調で高音域がキラキラした音を作成しています。

OP3-OP4、OP5-OP6では、RATIO比が1:1。

FM変調でゴリゴリした音を作成しています。

OP3-OP4とOP5-OP6の違いは、モジュレーターのLEVEL、OP-EGの設定あたりです。

プログラム全体のDECAY TIMEの値を鍵盤の位置(NOTE NUMBER)によって変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

これによりFM音源独特の揺れや厚みを加えています。

FILTERはLPF12が設定されていますが、INITプログラムのままで効果はありません。。

エフェクターはCHORUSできめの細かい音にして、REVERBで少し大きな室内空間の響きに仕上げています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでOP1、3、5(キャリア)のFM FEEDBACKをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています。

また、アフター・タッチでOP6のLEVELをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています

002 Original FM EP alg-05 param
002 Original FM EP alg-05 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

WAVEはすべてMODEはFM、SINE 12BITが使用されています。

OP3~OP6に対して、FB: 100%の設定がされています。

002 Original FM EP mode

OP-EG

002 Original FM EP op-eg alg-05
002 Original FM EP op-eg

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

002 Original FM EP op-pitch

OP-PITCHにより、DETUNEの設定がされています。

OP-L MOD

002 Original FM EP op-l-mod

OP-L MODにより、各オペレーターに対してベロシティが設定されています。

OP-KEY TRACK

002 Original FM EP op-key-track

OP-KEY TRACKにより、各オペレーターに対してCENTER KEYのC2から高音域に対してCURVE: LIN、HIGH SLOPEがマイナスの設定がされています。

FILTER

002 Original FM EP filter

FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。

FILTERはENABLE: ONですが、CUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。

MOD(EG、LFO)

EG

002 Original FM EP eg

EG2のDECAY TIMEが0.000sとなっています。

EGを設定したパラメーターはありませんでした。

LFO

002 Original FM EP lfo

LFO1はWAVEにSINEを使用し、KEY SYNCがKEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが5.69Hz。FADE(フェード・イン:効果が最大になるまでの時間)が設定され、PHASE(位相)が-180deg(-180度のところから始まる)に設定されています。

LFOを設定したパラメーターはありませんでした。

EFFECT

002 Original FM EP fx

エフェクトはFX1にCHORUS、FX3にREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

002 Original FM EP v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1、2、3は、OP1、3、5(キャリア)のFM FEEDBACKの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  2. V.PATCH4は、プログラム全体のDECAY TIMEの値を鍵盤の位置(NOTE NUMBER)によって変化するように設定されています。
  3. V.PATCH12は、OP6のLEVELの値をアフタータッチでコントロールするように設定されています。

MISC

INITプログラムから変更はありませんでした。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 002 Original FM EP」と題して、プリセット・プログラム「002 Original FM EP」のパラメーターを分析しました。

FM変調の特徴の基音と倍音のレベルが適度に揺れる。

エレピの音はこの特徴を使って心地よくしていますね。

皆さんも音作りにチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 192 Breezy Pad」と題して、プリセット・プログラム「192 Breezy Pad」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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