みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixの機能: FILTERページ・グループ」の機能について説明します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
- [FILTER] ページ・グループ
- FILTER ページ
- FILTER: TYPE
- FILTER: ENABLE
- FILTER: CUTOFF
- FILTER: RESO(RESONANCE)
- FILTER: EG2(EG2 INTENSITY)
- FILTER: CTRL(EG2 CNTOROL SOURSE)
[FILTER] ページ・グループ
フィルターに関するページ・グループです。
opsixは各オペレーターで音を作成した後に、このフィルター機能でフィルタリングすることができます。
FM音源はオペレーターのアルゴリズム、各オペレーターのキャリア、モジュレーターとオペレーター側のエンベロープ・ジェネレーターで音を作成します。
その音をアナログ・シンセサイザーのようにフィルタリングすることができます。
DX-7にはなかった機能ですね。
FILTER ページ
フィルター機能のタイプの選択やカットオフ周波数、レゾナンスといった基本機能と、EG2によるコントロール・パラメーターが割り当てられています。
また、フィルター機能をオン/オフすることができます。
INITの初期設定値
opsix | Knob | Full Name | Range | 初期設定値 |
TYPE | A | Filter Type | LPF 12, LPF 24, LPF MS-20, LPF POLY6, HPF 12, HPF 24, HPF MS-20, BPF 6, BPF 12, BRF 6, BRF 12 | LPF 12 |
CUTOFF | B | Cutoff | (TYPE = MS-20, Poly6) 12.98Hz~+21.10kHz (Others) 6.489Hz~23.68kHz | 23.68kHz |
EG2 | C | EG2 Int | -142.00~+142.00 | 0.00 |
ENABLE | D | Enable | Off, On | On |
RESO | E | Resonance | 0.00~100.00[%] | 0.00% |
DETUNE | F | CTRL | 「Control Source List」 | Off |
opsixの画面
opsix nativeの画面
FILTER: TYPE
フィルターのタイプが選択できます。
フィルターごとのキャラクターは以下の通りです。(opsix 取扱説明書より引用)
TYPE | 特徴 |
LPF 12, LPF 24 | カットオフ周波数よりも高域部分をカットします。ロー ・ パスは最も一 般的なタイプのフィルターで、明るい音色を暗めにします。 |
HPF12, HPF24 | カットオフ周波数よりも低域部分をカットします。低域が強すぎるとき、 音を細くしたいときなどに使用すると効果的です。 |
BPF6, BPF12 | カットオフ周波数の周辺だけを残して、高域も低域もすべてカットします。 このため、カットオフの設定とオペレーターの音色設定によっては、サウンドが大きく変 化します。レゾナンスが小さいとき、バンド ・ パス ・ フィルターで電話や蓄音機のような サウンドを作ることができます。レゾナンスが大きいとき、帯域の狭い音色や鼻にかかっ たような音色なります。 |
LPF MS-20, HPF MS-20 | いずれも12dB/octの自己発振可能なフィルターで、コルグ MS-20特有の音質を再現できます。入力レベルが高いときは、Resonance を上げるとサ チュレーションとオーバードライブの量が増え、よりアグレッシブなトーンになります。 |
LPF Poly6 | 24dB/octの自己発振可能なローパス ・ フィルターで、コルグPolysixの力強く も甘いサウンドを再現したキャラクターです。 |
フィルター名に付いている数値はフィルターの特性をあらわしていて、数値が大きいほどカットオフ周波数のポイントから急峻に周波数成分が減衰されます。
FILTER: ENABLE
フィルターのON/OFFを選択します。
FILTER: CUTOFF
フィルターのカットオフ周波数をHz単位で設定します。
周波数の範囲(opsix 取扱説明書より引用)
TYPE | 設定周波数の範囲 |
MS-20 LPF/HPF LPF Poly6 | 12.98Hz ~ 21.10kHz |
その他のタイプ | 6.489Hz ~ 23.68kHz |
FILTER: RESO(RESONANCE)
カットオフ周波数の周辺の周波数成分を強調します。
FILTER: EG2(EG2 INTENSITY)
EG2によるCUTOFFパラメーターの変化量を設定します。
FILTER: CTRL(EG2 CNTOROL SOURSE)
EG2 INTENSITYの効果を変化させるコントローラーを設定します。
コントローラーの効果を最大にした時にEG2 INTENSITYに設定した値になる仕組みです。
FLTR MOD(FILTER MODULATION)ページ
FLTR MOD(FILTER MODULATION)ページでは、キートラック、LFO2によるコントロール・パラメーターが割り当てられています。
キー・トラックはFM音源にフィルターを付けたので、アナログ・シンセサイザーとパラメーターは違いますが、機能は一緒です。
INITの初期設定値
opsix | Knob | Full Name | Range | 初期設定値 |
LOW | A | KeyTrk Low Slope | -Inf~+Inf | 0.00 |
HIGH | B | KeyTrk High Slope | -Inf~+Inf | 0.00 |
LFO2 | C | LFO2 Int | -142.00~+142.00 | 0.00 |
CENTER | D | KeyTrk Center Key | C-1~G9 | C4 |
— | E | — | — | — |
CTRL | F | LFO2 Ctrl Src | *「Control Source List」 | Off |
opsixの画面
opsix nativeの画面
FLTR MOD: LOW(KEY TRACK LOW SLOPE)
CENTERパラメーターで設定したキーよりも低い音に対して、キー・トラックの効果を設定します。
+にするとCENTERパラメーターで設定したキーから離れるほどCUTOFFの値が大きくなり、-にするとCENTERパラメーターで設定したキーから離れるほどCUTOFFの値が小さくなります。
FLTR MOD: HIGH(KEY TRACK LOW SLOPE)
CENTERパラメーターで設定したキーよりも高い音に対して、キー・トラックの効果を設定します。
+にするとCENTERパラメーターで設定したキーから離れるほどCUTOFFの値が大きくなり、-にするとCENTERパラメーターで設定したキーから離れるほどCUTOFFの値が小さくなります。
FLTR MOD: CENTER(KEY TRACK CENTER KEY)
キー・トラック機能の基準となるキーを設定します。
FLTR MOD: LFO2(LFO2 INTENSITY)
LFO2によるCUTOFFパラメーターの変化量を設定します。
FLTR MOD: CTRL(LFO2 CONTROL SOURCE)
LFO2 INTENSITYの効果を変化させるコントローラーを設定します。
コントローラーの効果を最大にした時にLFO2 INTENSITYに設定した値になる仕組みです。
まとめ
今回は「KORG opsixの機能: FILTERページ・グループ」の機能について説明しました。
オペレーターで音作りをした後にアナログ・シンセサイザーのようにフィルターがかけられる。
気に入ったプリセット音にちょっと味付けするとか、そういった使い方もできます。
オペレーターのMODE: FILTERには「MG ***」がありますが、FILTERにはないんですね。
バージョンアップで追加するのかな?
ちょっと期待しちゃいます。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: FILTER: TYPE」と題して、フィルターのタイプによる音の変化を実験を通して確認します。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
コメント