みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(2)」と題して、2つのオペレーターを使ってキャリアとモジュレーターによる音の変化について説明します。
前回の続きで、モジュレーターのRATIOを2.0000に設定します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
- RATIO: OP1(C): 1.0000、OP2(M): 2.0000での実験
- 実験1: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 0%
- 実験2: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 30%
- 実験3: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 50%
- 実験4: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 70%
- 実験5: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 100%
- 実験6: OP1(C): LEVEL: 100%、OP2(M): LEVEL: 0%→100%
RATIO: OP1(C): 1.0000、OP2(M): 2.0000での実験
今回は、キャリアOP1のRATIOが「1.0000」とそのままにして、モジュレーターOP2のRATIOを1オクターブ上の「2.0000」にして実験してみましょう。
設定値
オペレーターのRATIOは本体左側のRATIOノブで調整できます。
opsixの画面
opsix nativeの画面
実験1: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 0%
まずは、OP2のOP LEVEL=0%の音です。
OP2のLEVELが0%のため、変調しません。
なので、前述の「実験(OP1(C): LEVEL: 100%、OP2(M): LEVEL: 0%)」と同じ結果となります。
設定値
音データ
波形
周波数スペクトル
実験2: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 30%
では、OP2のOP LEVEL=30%の音を聞いてみましょう。
設定値
音データ
「ポ~」という音が鳴りだしました。
波形
矩形波に近くなってきました。
周波数スペクトル
奇数倍音が並び始めました。
矩形波の特徴です。
実験3: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 50%
今度はOP2のOP LEVEL=50%の音を聞いてみましょう。
設定値
音データ
最初に「コツンッ」といった音の後に金管楽器を思わせる管の音のように感じます。
波形
波形もくねりだしました。
周波数スペクトル
OP1:OP2が「1:1」の時より、倍音の感覚は空いています。
奇数倍音は保持したまま、高域の倍音が増えています。
そしてFM音源の特徴、基音のレベルが下がってる。
だから、透き通った管のような音に聞こえるのかもしれませんね。
実験4: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 70%
さて、次にOP2のOP LEVEL=70%の音です。
設定値
音データ
50%より「ミー」が強くなった印象。
波形
波形は折り返すようにくねってます。
周波数スペクトル
5kHz付近まで倍音が出てきました。
実験5: OP1(C): OP LEVEL: 100%、OP2(M): OP LEVEL: 100%
今度は最大のOP2のOP LEVEL=100%にしてみましょう。
設定値
音データ
70%の「ミー」が「ピー」といった音に変わりました。
波形
ここまでくると、「~波」なんて呼べなくなりますね。
周波数スペクトル
高次倍音がより増えていったのがわかります。
実験6: OP1(C): LEVEL: 100%、OP2(M): LEVEL: 0%→100%
最後に、連続的にOP LEVELを0→100%に変化させてみましょう。
音データ
OP1:OP2が1:2の時は、モジュレーター側のレベルを上げた時に
基音のレベルが下がるとそのままのようです。
硬質な音の特徴がありますよね。
まとめ
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(2)」と題して、2つのオペレーターを使ってキャリアとモジュレーターによる音の変化について説明しました。
モジュレーターの値を変えると、波形や倍音の構成が変化します。
この組み合わせとオペレーターのレベルでFM音源の音のキャラクターとしてイメージできれば、opsixでの音作りが楽しくなってくると思います。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(3)」と題して、モジュレーターのRATIOの値を「5.0000」に変化させて実験します。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
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