みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(9)」と題して、逆Y字接続(2つのキャリアに対してモジュレーターが1つで並列接続する組み合わせ)について実験します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
3オペレーターでの逆Y字接続
2つのキャリアOP4、OP5に対してモジュレーターOP6で同じレベルの変調をかける時に利用するアルゴリズムの構成です。
これにより、オペレーターの数を節約したり、設定を1つでできることがメリットです。
今回はアルゴリズム19を使って、2つのキャリアのRATIOを違うようにして実験します。
- OP4: RATIO=1.0000
- OP5: RATIO=0.5000
- OP6: RATIO=1.0000
opsixの画面
opsix nativeの画面
実験1: OP4(C): R=1: LEVEL: 66%、OP5(M): R=0.5: LEVEL: 66%、OP6(M): R=1: LEVEL: 0%
まず、今回の構成でモジュレーター OP6のOP LEVEL=0の時の音を確認します。
設定値
音データ
1オクターブ離れた音なので、1つの音に聞こえますね。
波形
波形を見ると、1つの基音のサイン波ではないことがわかります。
周波数スペクトル
周波数スペクトルだと、2つのサイン波の合成音だとわかります。
実験2: LEVEL: 66%、OP5(M): R=0.5: LEVEL: 66%、OP6(M): R=1: LEVEL: 50%
では、OP6のレベルを50%に上げてみましょう。
設定値
音データ
波形
周波数スペクトル
実験3: LEVEL: 66%、OP5(M): R=0.5: LEVEL: 66%、OP6(M): R=1: LEVEL: 100%
続いて、OP6のレベルを100%に上げます。
設定値
音データ
モジュレーターのOP LEVELを上げていくと、
1つのキャリアとは違った複雑な波形の音になりました。
波形
周波数スペクトル
実験4: LEVEL: 66%、OP5(M): R=0.5: LEVEL: 66%、OP6(M): R=1: LEVEL: 100%
では、弾きながらモジュレーター OP6のOP LEVELを0→100に変化させてみましょう。
音データ
1つのキャリの時よりも複雑な倍音が発生しました。
2つのOP LEVELを変えても違った変化になりますよ。
まとめ
今回は「KORG opsixの機能: FMのキャリアとモジュレーターの関係(9)」と題して、逆Y字接続について実験しました。
今回の説明で、キャリアとオペレーターの関係の基礎的な部分は説明しました。
あとは、組み合わせですね。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixのプリセット分析: 327 [TMP] 2OP FM」と題して、MODE: FMを使用したプリセット・プログラム「327 [TMP] 2OP FM」のパラメーターを分析します。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
コメント