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KORG opsixのプリセット分析: 147 Wasps

この記事は約8分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 147 Wasps」と題して、プリセット・プログラム「147 Wasps」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

「WASPS」は「スズメバチ」。

飛び交ってくる音です。

KAMIN
KAMIN

実験ではバーチャル・パッチを1つ追加して違った音にチャレンジしています。

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

実験2: OP2のCOARSE RATIOをコントロールする

もう一つ、バーチャル・パッチを追加して音の変化を加えてみましょう。

バーチャル・パッチでOP2のCOARSE RATIOをピッチ・ホイールでコントロールするようにして、音がどのように変化するのか確認します。

設定方法

PROG-PITCHよりPITCH BEND UP/DOWNの値を0にする。

設定されていないV.PATCH5にSOURCEをLFO3、DESTINATIONをOP2 COARSE RATIO、INTENSITYを38(最大)に設定します。

KAMIN
KAMIN

LFO3はWAVEがRANDOM: LEVELなので複雑な変化をします。

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

ピッチ・ホイールを動かします。

音データ

KAMIN
KAMIN

「ピロピロ」と高音側の音程が複雑に変化するようになりました。

結構良い出来栄え!自画自賛(笑)

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-18

アルゴリズムには18番のアルゴリズムが設定されています。

1つのキャリアOP1に対して3つのモジュレーターが入力されるY字接続となっており、OP4~OP6のモジュレーターが直列接続の構成です。

OP3はLEVELが0です。

OP1-OP2では、WAVEにSINEが使用され、RATIO比が1:0.0078。

OP1のSINEはOP2とのFM変調と自己フィードバックで音が作成されています。

OP2はOP-PITCHのDETUNEでピッチの小さなずれと、OP-P MODでEG1の時間的変化を与えるように設定されています。

これにより、OP2のピッチの非常に低いFM変調を含めて独特の揺れた音が聴こえます。

OP1-OP4-OP5-OP6では、WAVEにSINEが使用され、RATIO比が1:1:0.25:0.25。

OP4ではMODE: EFFECT: WAVESHAPERが使用され、OSC MIXが0。

よって、OP5-OP6で作成した音をWAVESHAPERのテーブル17: SYNC STERで波形を変化させています。

その音をOP1に入力してFM変調させています。

OP-EGは、キャリアのOP1のATTACK TIMEが3.067sと非常に遅い立ち上がりになっています。

FILTERはLPF12を使用してCUTOFF、RESONANCEが設定されています。

FILTER MODとして、カットオフ周波数に対してEG2による時間的変化を与えたり、LFO2による周期的変化をアフター・タッチでコントロールするように設定されています。

LFO2のSPEEDをLFO3で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

これにより複雑な周期的変化をFILTERのCUTOFFに与えています。

また、カットオフ周波数に対してキー・トラックで基準キーをC4として低いキーになるほどマイナス、高いキーになるほどプラスに設定されています。

エフェクターは、AUTO PANで広がりを持たせ、TAPE ECHO(BPM)でゆっくりしたエコーを加え、REVERBでTYPEにSPACEを選択して深い残響音を演出しています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでFILTERのCUTOFF、OP4, OP5のLEVELをコントロールするように設定されています。

また、アフター・タッチでコントロールするように設定されています。

147 Wasps alg-18 param
147 Wasps alg-18 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

OP4がMODE: EFFECT: WAVESHAPERが設定され、OSC MIXが0%なので、OP5からの入力信号に対してウェーブ・シェイピングする設定となっています。

OP3はミュートとなっています。

独特の浮遊感のある音はLFOのWAVEをRANDOM: LVL&TIME、RANDOM: LEVELを使用していたり、バーチャル・パッチでLFO2のSPEEDをLFO3でコントロールするように設定しているためです。

147 Wasps mode1-fm
147 Wasps mode2-effect

OP-EG

147 Wasps op-eg alg-18
147 Wasps op-eg

キャリアであるOP1のATTACK TIME、DECAY TIME、RELEASE TIMEが長く設定されています。

OP2, OP5, OP6のRELEASE TIMEが90.000sと非常に長く設定されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

147 Wasps op-pitch

OP2とOP6に対して、DETUNE(ピッチの小さいずれ)が設定されています。

OP-P MOD

147 Wasps op-p-mod

OP2に対して、EG1による時間的なピッチの変化が設定されています。

OP-L MOD

147 Wasps op-l-mod

OP4に対してLFO1による周期的なレベルの変化が設定されています。

FILTER

147 Wasps filter
147 Wasps filter-mod

FILTERはLPF12が使用され、カットオフ周波数に対してEG2による時間的変化が設定されています。

また、LFO2による周期的変化がアフタータッチでコントロールするように設定されています。

カットオフ周波数が基準キーC4に対して低いキーになるにつれてマイナス、高いキーになるほどプラスになるように設定されています。

MOD(EG、LFO)

EG

147 Wasps eg

EG1は、DECAY TIMEが長く設定されています。

EG1はOP-P MODでOP2に対して時間的なピッチの変化が設定されています。

EG2は、ATTACK TIME、DECAY TIME、RELEASE TIMEとも長く設定されています。

EG2はFILTERのカットオフ周波数に対して時間的変化が設定されています。

LFO

147 Wasps lfo

LFO1は、WAVEにRANDOM: LVL&TIMEが使用され、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDが1/4に設定されています。

LFO2は、INITプログラムの設定からSPEEDが1.93Hzとなっています。

LFO2はFILTERのカットオフ周波数に対して周期的変化がアフタータッチでコントロールするように設定されています。

LFO2のSPEEDはバーチャル・パッチによりLFO3で変化するように設定されています。

LFO3は、WAVEにRANDOM: LEVELが使用され、KEY SYNCがOFF(位相がリセットされない)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが0.49Hzに設定されています。

LFO3はバーチャル・パッチでLFO2のSPEEDを変化するように設定されています。

EFFECT

147 Wasps fx

FX1はAUTO PAN、FX2はTAPE ECHO(BPM)、FX3はREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

147 Wasps v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、LFO2のSPEEDをLFO3で変化するように設定されています。
  2. V.PATCH2は、FILTERのCUTOFFをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、OP5のLEVELをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP4のLEVELをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。

MISC

INITプログラムから変更はありませんでした。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 147 Wasps」と題して、プリセット・プログラム「147 Wasps」のパラメーターを分析しました。

実験でバーチャル・パッチでOP2のCOARSE RATIOをピッチ・ホイールで動作させましたがいかがでしたでしょうか?

1つのパラメーターで元の音に加えて効果的な変化があらわれたと自画自賛(笑)

皆さんもチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 041 MW Phasing Clav」と題して、プリセット・プログラム「041 MW Phasing Clav」のパラメーターを分析します。

では。

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このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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