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KORG opsixのプリセット分析: 311 KONG’s Footstep

311 KONG's Footstep
この記事は約6分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 311 KONG’s Footstep」と題して、プリセット・プログラム「311 KONG’s Footstep」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

抑圧的な重低音の音です。

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

アルペジエーターをONにして、A3=220Hzを弾きながら、モジュレーション・ホイールを適当に動かします。

音データ

KAMIN
KAMIN

うーん、モジュレーション・ホイールの効果がわからない...

低音の上げられるところはすべて上げて、音圧も上げて...

実は音がはっきりしないけれど、凄い音圧で設定値よりレベルを下げてます。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-01

アルゴリズムは01が設定されています。

2つの直列接続でキャリアのOP1側が2つ、OP3側が4つのオペレーターで構成されています。

キャリアのOP1側は、モジュレーターのOP2でNOISE PINKの波形をMODE: EFFECTのDISTORTIONで加工した音をOP1でFIXEDの30.00HzのSINE波を混ぜてMODE: FILTERで加工した音を出力します。

キャリアのOP4側は、モジュレーターのOP6のSINE 8BITの波形をOP5のオシレーターのNOISE PINKの音を混ぜてMODE: EFFECTのSHELV EQで加工し、OP4のMODE: EFFECTのPHASERで加工した音をMODE: EFFECTのCOMB FILTERで加工。その音を出力します。

311 KONG's Footstep alg-01-param

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

311 KONG's Footstep mode13 opsix native
311 KONG's Footstep mode46 opsix native
311 KONG's Footstep mode1-fm-filter
311 KONG's Footstep mode2-effect

OP-EG

311 KONG's Footstep op-eg

キャリアのOP1側はOP2のNOISE PINKの波形でアタックを強調した音としてサスティン・レベル50で持続させる設定です。

キャリアのOP3側は、モジュレーターのアタック・タイムが遅い立ち上がりになっていて、徐々に効果が発生してサスティン・レベルが100のため、最大レベルになると持続音ではレベルが保たれています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-P MOD

311 KONG's Footstep op-p-mod

OP-P MODでは、OP1がEG1によりピッチを変化させるように設定されています。

また、OP3がLFO1によりピッチを変化させるように設定されています。

FILTER

311 KONG's Footstep filter

FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。

FILTERはENABLE: ONですが、CUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。

MOD(EG、LFO)

EG

311 KONG's Footstep eg

EG1はOP-P MODでOP1のピッチが変化するように設定されています。

LFO

311 KONG's Footstep lfo

LFO1は、WAVEがRANDOM: LEVEL、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが5.00Hzに設定されています。

LFO1はOP-P MODでOP3のピッチが変化するように設定されています。

LFO2は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが2.00Hzに設定されています。

LFO3は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが0.10Hz、PHASE(始まりの位相角度)に設定されています。

LFO3はバーチャル・パッチでOP4のMODE: EFFECTのPHASERのFREQパラメーターの値が変化するように設定されています。

LFO3のSPEEDパラメーターはバーチャル・パッチでアフタータッチにより変化するように設定されています。

EFFECT

311 KONG's Footstep fx

以下の3つのエフェクトにより、低音と音圧を上げています。

  • FX1に設定された3-BAND EQは、このプログラムの特徴的な低音を更に上げています。
  • FX2に設定されたMASTER LIMITERは、音圧を上げています。
  • FX3に設定されたSHIMMER REVERBで、TYPEをRISERに設定してます。

VIRTUAL PATCH

311 KONG's Footstep v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、OP1のPITCHの値をNOTE NUMBER(鍵盤のキー・ポジション)で変化するように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP4のMODE: EFFECTのPHASERのFREQパラメーターの値にLFO3で変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、LFO3のSPEEDパラメーターの値をアフタータッチで変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP4のMODE: EFFECTのCOMB FILTERのFBの値をモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、OP1のPITCHの値をピッチ・ホイールのプラス側の変化量で変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、OP1のPITCHの値をピッチ・ホイールのマイナス側の変化量で変化するように設定されています。

MISC

311 KONG's Footstep prog-pitch

ピッチ・ホイールの変化量がBEND UPに60semi(5オクターブ)、BEND DOWNに-48semi(4オクターブ)が設定されています。

311 KONG's Footstep prog-misc

LFO1 INTを20.00semiに設定して、LFO1のピッチへの効果が設定されています。
これは、LFO1 CTRL SRCでAftertouchが設定されているので、アフタータッチで効果の強弱を得られるようになっています。

VOICE

311 KONG's Footstep voice

UNISON VOICEが2に設定され、UNISON DETUNEが10centsの設定です。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 311 KONG’s Footstep」と題して、プリセット・プログラム「311 KONG’s Footstep」のパラメーターを分析しました。

これでもかっていうぐらい、いろんなパラメーターで低音が上がっています。

うーん、どこまで低音が欲しいのかわからない(笑)

NOISE PINKを使いたかったのかな...

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 087 Snow Ball」と題して、MODE: EFFECTにPHASERを使用したプリセット・プログラム「087 Snow Ball」のパラメーターを分析します。

では。

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このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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