みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「KORG opsixのプリセット分析:340 [TMP] Phaser Noise」と題して、MODE: EFFECTにPHASERを使用したプリセット・プログラム「340 [TMP] Phaser Noise」のパラメーターを分析します。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。
音の特徴
シャキシャキしたノイジーな音です。
MODE: EFFECT: PHASERを使って波形にうねりを与えていることで独特の音が得られています。
実験
では、音で確認しましょう。
パラメーターの分析は下に書いています。
詳細はそちらをご覧ください。
実験1: 弾いてみる
以下のアルペジエーターの設定でA3=220Hzを弾きます。
音データ
実験2: モジュレーション・ホイールを動かす
実験1と同じアルペジエーターの設定でA3=220Hzを弾きながら、モジュレーション・ホイールを動かします。
音データ
バーチャル・パッチ1の設定で、半音単位でピッチが上がることが確認できます。
実験3: OP2のMODE: EFFECTのPHASER:FREQパラメーターを+/-に変化
以下のアルペジエーターの設定でA3=220Hzを弾きながら、OP2MODE: EFFECTのPHASER:FREQパラメーターを+/-に変化させます。
音データ
パラメーター分析
INITプログラムからの変化を元に分析しています。
INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。
確認したところ、テンプレートのプログラムなので複雑な設定はされていませんでした。
INITプログラムから以下のような設定がされていました。
- アルゴリズム01を使っているが、キャリアであるOP1とモジュレーターのOP2のOP LEVELが100%で、あとはMUTEされています。
- OP2のフェイズのかかったNOISE WHITEの音と、OP1のNOISE PINKの音をPUNCH機能によりアタックを強調されています。
- V.PATCH1は、OP2のCOARSE RATIOの値をモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
- LFO1 INTを2.00semi(2半音ですから1音)を設定して、アフタータッチで効果が出るように設定されています。
では、各ページでのパラメーター設定を確認します。
アルゴリズム
アルゴリズム01を使っています。
キャリアであるOP1とモジュレーターのOP2のOP LEVELが100%で、あとはMUTEされています。
MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE
キャリアであるOP1とモジュレーターのOP2のみ使用されていて、あとはMUTEされています。
OP2のフェイズのかかったNOISE WHITEの音と、OP1のNOISE PINKの音をPUNCH機能によりアタックを強調しています。
OP-EG
RELEASE TIMEを長く設定されています。
OP-PITCH、OP-P MOD、OP-KEY TRACK
INITプログラムから変更はありませんでした。
FILTER
FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。
FILTERはENABLE: ONですが、LPF12のCUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。
MOD(EG、LFO)
INITプログラムから変更はありませんでした。
EFFECT
EFFECTは設定されていますが、LEVELに関するパラメーターが0なので、効果はありません。
VIRTUAL PATCH
バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。
- V.PATCH1は、OP2のCOARSE RATIOの値をモジュレーション・ホイールの操作で変化するように設定されています。
MISC
LFO1 INTを2.00semi(2半音ですから1音)を設定して、アフタータッチで効果が出るように設定されています。
VOICE
INITプログラムから変更はありませんでした。
まとめ
今回は「KORG opsixのプリセット分析:340 [TMP] Phaser Noise」と題して、MODE: EFFECTにPHASERを使用したプリセット・プログラム「340 [TMP] Phaser Noise」のパラメーターを分析しました。
オペレーターの中でPhaserを使って波形を作っているといったパラメーター設定ですが、モジュレーション・ホイールでCOARSE RATIOの設定でピッチを半音単位で変化させています。
実験3で手動でSPEEDパラメーターを操作しましたが、SPEEDパラメーターもLFOやEG等でコントロールできます。
参考になるかな?
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
次回は「KORG opsixの機能: MODE: EFFECT: SHORT DELAY」と題して、機能説明と実験を行います。
では。
新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。
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