こんにちは、「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <13>」と題して、「OSC MOD:UNISON」について説明します。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
「OSC1」セクションの「OSC MOD:UNISON」
「UNISON」は「VOICE」セクションにその機能があるのですが、microKORG XL+では「OSC1」セクションにも機能があります。
・・・どういうこと?
取扱説明書では、「OSC1の内部で5つのオシレーターのピッチをずらして同時に出力します。厚みのある音色を得ることができます。」と書かれています。
確認していきましょう。
WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC MOD:UNISONでのC1:DETUNE
取扱説明書には、
複数のユニゾン・オシレーター間のピッチ差を設定します。値を大きくするほどピッチ差が広がり、厚みのある音色になります。
引用「microKORG XL+ 取扱説明書」より
と、書かれています。
パラメーターの説明
OSC1:WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC1:OSC MOD:UNISON、OSC1 CTROL1:DETUNE
設定値:[000…127]
[INITPROG]の設定値:0
では、実験して確かめましょう。
実験(OSC1:WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC1:OSC MOD:UNISON、OSC1 CTROL1:DETUNE)
実験1(OSC1:WAVE:SAW、OSC1:OSC MOD:UNISON、OSC1 CTROL1:DETUNE:32)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SAW]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL1:DETUNE」を32に設定
- A=220Hzを弾く
音データ
波形
周波数スペクトル
実験2(OSC1:WAVE:SAW、OSC1:OSC MOD:UNISON、OSC1 CTROL1:DETUNE:0→127)
◆測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SAW]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL1:DETUNE」を0に設定
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL1:DETUNE」を手動で0→127に変化させる
音データ
「OSC1 CONTROL1:DETUNE」でだんだん音がずれていくのがわかります。
WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC1 MOD:UNISONでのC2:PHASE
取扱説明書には、
ノート・オン(鍵盤打鍵)時の各オシレーターの位相を設定します。アタック時の音色が変化します。
引用「microKORG XL+ 取扱説明書」より
と、書かれています。
では、実験して確かめましょう。
WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC1 MOD:UNISON、C2:PHASE
今度は「OSC1 MOD」が[UNISON]の時の、「OSC1 CONTROL2:PHASE」について効果を確認しましょう。
実験の際、設定された値の反映が鍵盤を押したときに変化するため、アルペジエーターを利用して確認します。
BPM(本体ではTEMPO)=60の設定で、アルペジエーターはPROGRAM [INITPROG]の設定のままです。
実験1(WAVE:SAW、OSC1 MOD:UNISON、C2:PHASE:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SAW]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を0に設定
- BPM(本体ではTEMPO)=60に設定し、アルペジエーターをONにする
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を手動で0→127に変化させる。
音データ
うん、変化しますね。
「OSC1 CONTROL1:DETUNE」を上げるとまた違ってくるのでしょうが...
1つ1つのパラメーターを確かめるということで、ここまでです。
実験2(WAVE:PULSE、OSC1 MOD:UNISON、C2:PHASE:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[PULSE]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を0に設定
- BPM(本体ではTEMPO)=60に設定し、アルペジエーターをONにする
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を手動で0→127に変化させる。
音データ
位相の位置を変化させるだけでも違った印象になる。
これは、おいしいパラメーターですよ。
実験3(WAVE:TRIANGLE、OSC1 MOD:UNISON、C2:PHASE:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[TRIANGLE]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を0に設定
- BPM(本体ではTEMPO)=60に設定し、アルペジエーターをONにする
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を手動で0→127に変化させる。
音データ
「WAVE:TRIANGLE」の音は大人しいのですが、このパラメーターでキャラクターを変えることができますね。
実験4(WAVE:SINE、OSC1 MOD:UNISON、C2:PHASE:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SINE]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[UNISON]に設定
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を0に設定
- BPM(本体ではTEMPO)=60に設定し、アルペジエーターをONにする
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:PHASE」を手動で0→127に変化させる。
音データ
他の波形に比べてちょっと物足りない(笑)
「OSC1 CONTROL1:DETUNE」と一緒に使うと面白いかも...
って、UNISONだから「OSC1 CONTROL1:DETUNE」のピッチのずれの調整は欲しいよね。
...実験失敗。
まとめ
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <13>」と題して、「OSC MOD:UNISON」について説明しました。
このパラメーターだけでユニゾンできる。
「VOICE」セクションにもユニゾン機能がある。
両方使えるってことか(笑)
どのように使うかは、音作りによって選んでくださいね。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
さて、次回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <14>」と題して、「OSC MOD:VPM」について説明します。
では。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
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