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KORG opsixのプリセット分析: 051 Glide Sine

この記事は約10分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 051 Glide Sine」と題して、プリセット・プログラム「051 Glide Sine」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

LFOによる周期的なピッチの揺れを伴ったオルガンの音です。

ポイントはエフェクターで、ROTARY SPEAKERで心地よく音を揺らし、TAPE ECHOで奥の方でエコーがかかっているように演出しています。

アフタータッチで音が変化するようにV.PATCH(VIRTUAL PATCH)で設定されていて、どんな効果か実験しています。

KAMIN
KAMIN

EFFECT: ROTARY SPEAKERについては以下のページで説明しています。

KORG opsixのエフェクター: ROTARY SPEARKER

KAMIN
KAMIN

EFFECT: TAPE ECHOについては以下のページで説明しています。

KORG opsixのエフェクター: TAPE ECHO

KAMIN
KAMIN

V.PATCH(VIRTUAL PATCH)については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: V.PATCHページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

KAMIN
KAMIN

モーション・シーケンスのデータにサスティン・ペダルのデータが入っています。

KAMIN
KAMIN

シンセサイザーを耳にして、LFOによるピッチの揺れを聴き馴染んでしまっているから自然に聞こえるね。

ピッチが正確な分、すっきりした周期的変化に聞こえます。

実験2: アフター・タッチの効果を確認する

バーチャル・パッチでアフター・タッチで変化をするように設定されています。

これにより音がどのように変化するのか確認します。

設定方法

バーチャル・パッチで設定されたアフター・タッチの設定をピッチ・ホイールに割り当てます(V.PATCH4)。

PROG-PITCHよりPITCH BEND UP/DOWNの値を0にする。

V.PATCH4のSOURSEをPITCH WHEELに変更(OP3のLEVELを変化するように設定されています。)

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

1フレーズごとにピッチ・ホイールを0→最大にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

モジュレーターのOP3のレベルを上げることで、キャリアのOP1とOP2への入力信号が上がることで高音域の成分がぐっと増えます。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-38

アルゴリズムには38番のアルゴリズムが設定されています。

これは、OP1, OP2の両方のキャリアに対してOP3, OP4のモジュレーターが接続されている、Y字接続と逆Y字接続の両方の機能を持ち、OP5, OP6のキャリア-モジュレーターの直列接続、といった構成です。

通常OP3はLEVELが0なので出力されません。(バーチャル・パッチでアフタータッチによりLEVELが上がる仕組みです)

OP4にMODE: WAVE FOLDERが設定されていますが、入力されるモジュレーターがないため、WAVE FOLDERの効果はありません。

OP4はOP-EGのATTACK TIMEが2.867sとゆっくりなため、ゆっくりとOP1, OP2に変調されていきます。

なので、通常はRATIOが8.0000のサイン波をキャリアOP1, OP2の両方に入力することになります。

OP1はMODE: WAVE FOLDERが設定されていますが、GAINが0%のため、効果がありません。

OP3はMODE: FMが設定され、WIDTHにより波形が変化されています。

OP5, OP6のキャリア-モジュレーターの直列接続では、OP6がFILTER FMですが、入力されるモジュレーターがないため、FILTERとして利用されています。

OP1, OP3, OP4でのY字接続では、ハミングのような音が作成されています。

OP1, OP3, OP4でのY字接続でもハミングのような音ですが、キャリアのRATIOが2.0000なので1オクターブ高い、すっきりした音が作成されています。

OP5-OP6では、力強いグラス・ウェーブのような音が作成されています。

波形はOP5にSINE、OP6にSAWが使われ、RATIO比が2:4。

OP6にはMODE: FILTER FMが使用されていますが、後段のオペレーターがないため自身のオシレーターのLPFの高音域のカットとして使われています。

OP6はキー・トラックで基準キーをC4として高いキーになるほどレベルがマイナスに設定されています。

EG1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)で変化するようにバーチャル・パッチで設定されています。

これを大半のオペレーターのOP-PITCHにてピッチにEG1の時間的変化を与えるように設定されています。

大半のオペレーターのOP-PITCHにてLFO1の周期的変化を与えるように設定されています。

FILTERはLPF12を使用してCUTOFF、RESONANCEが設定されています。

FILTER MODとして、カットオフ周波数に対してEG2による時間的変化を与えたり、LFO2による周期的変化をモジュレーション・ホイールでコントロールするように設定されていますが、LFO2 INTが0.0なので効果はありません。

また、カットオフ周波数に対してキー・トラックで基準キーをC4として低いキーになるほどマイナス、高いキーになるほどプラスに設定されています。

OCTAVEで1オクターブ下に設定されています。

エフェクターは、ROTARY SPEAKERで心地よく音を揺らし、3-BAND EQではLEVELが0で効果なし、TAPE ECHOで奥の方でエコーがかかっているように演出しています。

演奏表現の手段として、モジュレーション・ホイールを動かすことでFILTERのCUTOFF、OP4のLEVELをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています。

また、アフター・タッチでOP3のLEVELをコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています

051 Glide Sine alg-38 param
051 Glide Sine alg-38 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

051 Glide Sine mode1 fm-filter-fm
051 Glide Sine mode2-wave folder

OP-EG

051 Glide Sine op-eg alg-38
051 Glide Sine op-eg

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

051 Glide Sine op-pitch

OP1, OP2, OP5に対してDETUNE(細かなピッチのずれ)が設定されています。

OP3以外のオペレーターのピッチに対してTRANSPOSEが-3semi(3半音下)のピッチとなるように設定されています。

OP-P MOD

051 Glide Sine op-p-mod

OP3を除くオペレーターにピッチに対してEG1による時間的変化が設定されています。

全オペレーターのピッチに対して、LFO1による周期的変化が設定されています。

OP-L MOD

051 Glide Sine op-l-mod

OP2に鍵盤を弾く強さによる効果が設定されています。

OP-KEY TRACK

051 Glide Sine op-key-track

OP6に基準キーC4に対して高いキーになるほどマイナスのレベルになるように設定されています。

FILTER

051 Glide Sine filter
051 Glide Sine filter-mod

FILTERはLPF12が使用され、カットオフ周波数に対してEG2による時間的変化が設定されています。

LFO2 CTRL SRCにモジュレーション・ホイールが設定されていますが、LFO2 INTが0なので効果はありません。

基準キーC4に対して、高いキーになるほどカットオフ周波数が上がるように設定されています。

MOD(EG、LFO)

EG

051 Glide Sine eg

EG1は少しATTACK TIMEに時間をかけて、SUSTAIN LEVELが100。CURVEが10と減衰が急峻なカーブが設定されています。

EG1はOP-P MODでOP3を除くオペレーターにピッチに対して時間的変化が設定されています。

EG2はRELEASE TIMEが長く設定されています。

EG2はFILTERのカットオフ周波数に対して時間的変化が設定されています。

LFO

051 Glide Sine lfo

LFO1はWAVEにTRIANGLEが使用され、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDは1/8、FADE(効果が最大になるまでの時間)が1.227sに設定されています。

LFO1はOP-P MODで全オペレーターのピッチに対して周期的変化が設定されています。

LFO2はWAVEにSINEが使用され、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDは1/8に設定されています。

LFO2はFILTER: LFO2 CTRL SRCにモジュレーション・ホイールが設定されていますが、LFO2 INTが0なので効果はありません。

LFO3はINITプログラムから変更はありませんでした。

EFFECT

051 Glide Sine fx

FX1はROTARY SPEAKER、FX2は3-BAND EQ、FX3はTAPE ECHOが設定されています。

VIRTUAL PATCH

051 Glide Sine v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、FILTERのCUTOFFをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP4のLEVELをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  3. V.PATCH3は、EG1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)で変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP3のLEVELをアフタータッチでコントロールするように設定されています。

MISC

051 Glide Sine prog-pitch

OCTAVEが-1octで1オクターブ低く設定されています。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「 KORG opsixのプリセット分析: 051 Glide Sine」と題して、プリセット・プログラム「051 Glide Sine」のパラメーターを分析しました。

opsixはアフター・タッチが付いていませんが、Version 2.0のデータにはアフター・タッチの機能をプログラム・データに入れました。

実験で行ったようにピッチ・ホイールに割り当ててみて確認して、使えれば変更しちゃえば良いのです(笑)

アフター・タッチは鍵盤の演奏時に意識しなければならないので、それはそれで難しかったりします。

ご自身のお好みでコントローラーを割り当てれば、また楽しいですよ。

皆さんもチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 093 Plinq Plunq」と題して、プリセット・プログラム「093 Plinq Plunq」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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