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KORG opsixのプリセット分析: 082 MIDI Stack

icatch-opsix-preset082
この記事は約9分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 082 MIDI Stack」と題して、モジュレーターに違った波形を使用したプリセット・プログラム「082 MIDI Stack」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

中低域の成分を含んだ金属音をシミュレーションした音です。

オペレーターの波形(WAVE)に違った波形を選択して音を作っています。

また、EFFECTは3系統にCHORUS、REVERB、UNISON ENSEMBLEをのVIOCEが4と、空間系で深いですね。

KAMIN
KAMIN

MODE: FM: WAVEの機能については波形ごとに以下のページから説明しています。

KORG opsixの機能: MODE: FM: WAVE

KAMIN
KAMIN

EFFECTの機能については以下のページから説明しています。

KORG opsixの機能: EFFECTページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

KAMIN
KAMIN

音と馴染ませるためにリバーブが深いね。

実験2: モジュレーション・ホイールの効果

シーケンサーをONにしてA3を弾きながらモジュレーション・ホイールを0→最大→0に動かす。

音データ

KAMIN
KAMIN

バーチャル・パッチでいろんな効果を設定されているので、

聞き分けるのは難しいです。

実験3: OP4のLEVELを変化させる

モジュレーターOP4が音にどのような影響を与えているのか確認します。

WAVEはADDITIVE 12345です。

測定方法

OP1をMODE: MUTEに設定

OP5、OP6のLEVELを0%に設定

OP3のLEVELを100%に設定(キャリアなので)

OP4のLEVELを50%に設定

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押した後、OP4のLEVELを50→100%と変化させます。

音データ

KAMIN
KAMIN

結構芯のある音がしますね。

実験4: OP5のLEVELを変化させる

モジュレーターOP5が音にどのような影響を与えているのか確認します。

WAVEはSQUAREでWIDTHが61%です。

測定方法

OP1をMODE: MUTEに設定

OP4、OP6のLEVELを0%に設定

OP3のLEVELを100%に設定(キャリアなので)

OP5のLEVELを50%に設定

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押した後、OP5のLEVELを50→100%と変化させます。

音データ

KAMIN
KAMIN

パルス・ワイズ・モジュレーションの波形の音です。

実験5: OP6のLEVELを変化させる

モジュレーターOP6が音にどのような影響を与えているのか確認します。

WAVEはSAWです。

測定方法

OP1をMODE: MUTEに設定

OP4、OP5のLEVELを0%に設定

OP3のLEVELを100%に設定(キャリアなので)

OP6のLEVELを50%に設定

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押した後、OP6のLEVELを50→100%と変化させます。

音データ

実験6: OP5のWAVEを変化させる

モジュレーターOP5を使用してWAVEを切り替えていきます。

WIDTHパラメーター61%でWAVEによって音にどのような影響を与えているのか確認します。

測定方法

OP1をMODE: MUTEに設定

OP4、OP6のLEVELを0%に設定

OP3のLEVELを100%に設定(キャリアなので)

OP5のLEVELを100%に設定

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押した後、OP5のWAVEをSINE→NOISE BLUEまで1シーケンスごとに切り替えます。

音データ

KAMIN
KAMIN

ADDITIVEの波形あたりからシタールの音に似た音になったり、

フィルターの効果がかかりやすくなったり。

波形によって印象が変わってきます。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-13

アルゴリズム13を使用しています。

OP1とOP2の直列接続とキャリアOP3に対してOP4~OP6がY字接続されている構成です。

モジュレーターのOP4~OP6はRATIOは1.0000と同じですが、波形がそれぞれ違った設定になっています。

082 MIDI Stack algo-13-1
082 MIDI Stack algo-13-2

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

082 MIDI Stack mode-parameter

OP-EG

082 MIDI Stack op-eg1
082 MIDI Stack op-eg2

OP-EGを確認するとサスティン・レベルを見て、キャリアOP1側ではアタック部分、OP2側で音の元となる部分を作っているようです。

キャリアのOP1のサスティン・レベルが0ですから、ディケイ・タイムの1.000sで減衰するか、短い音で2.067sで減衰するかです。

キャリアOP3側の構成はサスティン・レベルがすべて100ですので持続音をこちらで担当していることがわかります。

OP3側のエンベロープ・ジェネレーターの値はリリース・タイムのみキャリアとモジュレーターで値が違うのみです。

リリース・タイムがモジュレーターの方が長いですから、鍵盤を離した後のモジュレーターの変化は少なくしていますね。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

082 MIDI Stack op-pitch

OP-PITCHページでは、OP4とOP6にDETUNEが設定されています。

OP-P MOD

082 MIDI Stack op-p-mod

OP-P MODページでは、OP2とOP3にEG1による変化が設定されています。

OP-L MOD

082 MIDI Stack op-l-mod

OP-L MODページでは、ベロシティが各オペレーターに設定されています。

OP-KEY TRACK

082 MIDI Stack op-key-track

OP-KEY TRACKページでは、モジュレーターに基準キーより高いキーの位置によりレベルがマイナスになるように設定されています。

FILTER

082 MIDI Stack filter
082 MIDI Stack filter-mod

FILTER TYPEにLPF POLY6が使用されています。

カットオフ周波数はEG2の時間的変化をするように設定されています。

基準キーC4に対して、キーが低くなるほどマイナスに、キーが高くなるほどプラスになるように設定されています。

MOD(EG、LFO)

082 MIDI Stack eg

EG1は、フィルターのカットオフ周波数を変化させるように設定されています。

また、OP2とOP3に時間的変化が設定されています。

DECAY/RELEASE TIMEが長めに設定され、CURVEは10と急峻に減衰する設定となっています。

082 MIDI Stack lfo

LFO1は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON、TEMPO SPEEDが3/8に設定されています。

LFO1は、プログラムのオクターブの値を変化させるように設定されています。

LFO2は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが5.00Hzに設定されています。

LFO2は、プログラムのピッチを変化させるように設定されています。

LFO3は、WAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがCOMMON(最初のキーのみ位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが2.00Hzに設定されています。

LFO3は、OP5のMODE: FMのWIDTHパラメーターの値を変化させるように設定されています。

EFFECT

082 MIDI Stack fx

3つのエフェクトにより、以下の効果を演出しています。

  • FX1に設定されたCHORUSは深めにかけて厚みを増しています。
  • FX2に設定されたREVERBは、TYPEにHALLを設定して広めの空間を演出しています。
  • FX3に設定されたUNISON ENSEMBLEは、VOICEを4と多めに設定してリバーブ含めてエフェクトして一層の揺らぎを与えています。

VIRTUAL PATCH

082 MIDI Stack v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、プログラムのオクターブの値をLFO1で変化させるように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP5のMODE: FMのWIDTHパラメーターの値をLFO3で変化させるように設定されています。
  3. V.PATCH3は、プログラムのリリース・タイムをモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  4. V.PATCH4は、FX2に設定されたREVERBのLEVELの値をジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、プログラムのレベルをモジュレーション・ホイールを動かすことで変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、プログラムのピッチをLFO2で変化させるように設定されています。

MISC

INITプログラムから変更はありませんでした。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 082 MIDI Stack」と題して、モジュレーターに違った波形を使用したプリセット・プログラム「082 MIDI Stack」のパラメーターを分析しました。

どうでしたでしょうか?

OP3~OP6はキャリア1つにモジュレーターが3つあって、Y字接続。

モジュレーターのOP4~OP6を入力信号としてキャリアのOP3にMODE: FILTERを使ってフィルターとして機能させる構成です。

通常のシンセサイザーで考えるとOP3~OP6で3つのオシレーターに1つのフィルターといったイメージです。

その後でOP1~OP6で作成された音に対してFILTERに通しています。

このプログラムを使っていろいろと試すことができますね。

是非やってみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 222 Jazz Bass」と題して、MONOモードやレガートを使用したプリセット・プログラム「222 Jazz Bass」のパラメーターを分析します。

では。

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このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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