※このページではアフィリエイト広告を利用しています。

KORG opsixのプリセット分析: 202 Engagement Pad

この記事は約10分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 202 Engagement Pad」と題して、プリセット・プログラム「202 Engagement Pad」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

サウンドハウスからのKORG opsix mk IIのご購入はこちらから!

音の特徴

金属音とバックでノイジーのスペーシーな音です。

MODE: FILTER FMを使ってバーチャル・パッチでEGとLFOによりコントロールすることで複雑に音が変化するように設定されています。

KAMIN
KAMIN

MODE: FILTER FMの機能については以下のページから3ページにかけて説明しています。

KORG opsixの機能: MODE: FILTER FM

KAMIN
KAMIN

バーチャル・パッチの機能については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: V.PATCHページ・グループ

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

実験2: ベロシティの効果を確認する

ベロシティにより複雑な音の変化が設定されています。

これを確認します。

測定方法

コードを強く弾きます(D4, G4 C5, F5)。

音データ

KAMIN
KAMIN

最高に強く弾くとこの音になります。

ベロシティは鍵盤を弾く強弱で変化しますので、弾きながら音の変化を掴んでいきます。

実験2: OP5を操作する

OP5のLEVELが0%なので、バーチャル・パッチの設定で、ピッチ・ホイールに割り当てて変化を確認します。

設定方法

バーチャル・パッチで設定されたアフター・タッチの設定をピッチ・ホイールに割り当てます(V.PATCH12)。

PROG-PITCHよりPITCH BEND UP/DOWNの値を0にする。

V.PATCH11のSOURSEをPITCH WHEEL、DESTINATIONをOP5のLEVEL、INTENSITYを100に設定

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

ピッチ・ホイールを0→プラス(最大)→0にする。

音データ

KAMIN
KAMIN

「ブィーン」といった音が加わりました。

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-22

アルゴリズムには22番のアルゴリズムが設定されています。

OP1, OP2の直列接続、OP3~OP6はモジュレーターOP6が1つの逆Y字接続です。

OP1-OP2では、OP1にMODE: FILTER FMを使用して、波形はOP1がADDITIVE 1+3、OP2がSINE、RATIO比が1:0.0078とモジュレーターのRATIOが非常に低い設定です。

OP1にMODE: FILTER FMでOP2で変調された波形の低音域をカットするように設定されています。

カットオフ周波数はOP1のピッチに同期しますので、キーの位置が変わっても音の質感はほぼ維持されます。

OP2はベロシティによるレベルのコントロールが設定されています。

また、キー・トラックで基準キーをC4として高いキーになるほどマイナスになるように設定されています。

これによりグラス・ハープのような音がします。

OP3~OP6の逆Y字接続を見ていきます。

OP3-OP4では、キャリアのOP3がMODE: RING MOD.を使用して、波形はOP3がSINE、OP6がSAW、RATIO比が1:0.5。

ゆっくりと低音の厚みが加わってくる音です。

OP3-OP5では、キャリアのOP4がMODE: RING MOD.を使用して、波形はOP4がNOISE WHITE、OP6がSAW、RATIO比が1:0.5。

ゆっくりとノイズが加わってくる音です。

OP3-OP6では、キャリアのOP5がMODE: FMを使用して、波形はOP5がSINE、OP6がSAW、RATIO比が1:0.5。但し、OP5のLEVELが0%のため、効果はありません。

OP6はキー・トラックで基準キーをC4として高いキーになるほどマイナスになるように設定されています。

立ち上がりがゆっくりで、OP6のATTACK TIMEが5秒なので変調もゆっくりかかってくるのがわかります。

FILTERはLPF12を使用して、CUTOFF、RESONANCEが設定されています。

カットオフ周波数に対して、EG2による時間的変化をベロシティによるコントロールが設定されています。

エフェクターは、AUTO PAN(BPM)でゆったりと音が左右に振られていて、TAPE ECHO(BPM)で深めの雑味のあるエコー感を加え、REVERBで遠くまで広がる残響音を演出しています。

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、OP2のCOARSE RATIOをLFO1による周期的変化をするように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP2のCOARSE RATIOをLFO2による周期的変化をするように設定されています。
  3. V.PATCH3は、OP1のMODE: FILTER FMのCUTOFFをEG2による時間的変化をするように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP6のPITCHをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、OP3のMODE: RING MOD.のRING DEPTHをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、OP1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強さ(EXP. VELOCITY)でコントロールするように設定されています。
  7. V.PATCH7は、OP6のLEVELをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  8. V.PATCH8は、OP6のLEVELをアフター・タッチで変化するように設定されています。
  9. V.PATCH9は、OP6のPITCHをアフター・タッチで変化するように設定されています。
  10. V.PATCH10は、OP3のMODE: RING MOD.のRING DEPTHをアフター・タッチで変化するように設定されています。
202 Engagement Pad alg-22 param1
202 Engagement Pad alg-22 param2
202 Engagement Pad alg-22 param etc

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

202 Engagement Pad mode

OP-EG

202 Engagement Pad op-eg alg-22-1
202 Engagement Pad op-eg alg-22-2
202 Engagement Pad op-eg

各オペレーターにEGによる時間的変化を設定してモジュレーションが複雑に変化するように設定されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-PITCH

202 Engagement Pad op-pitch

OP1に対してDETUNEでピッチの小さなずれが設定されています。

OP-L MOD

202 Engagement Pad op-l-mod

OP2に対して鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)による効果が設定されています。

OP-KEY TRACK

202 Engagement Pad op-key-track

OP2, OP6に対してキー・トラックで基準キーをC4として高いキーになるほどマイナスになるように設定されています。

FILTER

202 Engagement Pad filter
202 Engagement Pad filter-mod

FILTERはLPF12が使用され、CUTOFF、RESONANCEが設定されています。

カットオフ周波数に対して、EG2による時間的変化を鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)によってコントロールするように設定されています。

同じくカットオフ周波数に対して、LFO2による周期的変化をするように設定されています。

MOD(EG、LFO)

EG

202 Engagement Pad eg

EG2はDECAY TIMEが長めに、CURVEが4と減衰カーブが少し急になるように設定されています。

EG2はFILTERのカットオフ周波数に対して時間的変化を鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)によってコントロールするように設定されています。

LFO

202 Engagement Pad lfo

LFO1はWAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがOFF(位相がリセットされない)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDは3/4に設定されています。

LFO1はバーチャル・パッチでOP2のCOARSE RATIOを周期的変化をするように設定されています。

LFO2はWAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがOFF(位相がリセットされない)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDは4/1に設定されています

LFO2はOP2のCOARSE RATIOを周期的変化をするように設定されています。。

LFO3はWAVEがTRIANGLE、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがON(システム・テンポに同期)、TEMPO SPEEDは4/1に設定されています。

EFFECT

202 Engagement Pad fx

FX1はAUTO PAN(BPM)、FX2はTAPE ECHO(BPM)、FX3はREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

202 Engagement Pad v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、OP2のCOARSE RATIOをLFO1による周期的変化をするように設定されています。
  2. V.PATCH2は、OP2のCOARSE RATIOをLFO2による周期的変化をするように設定されています。
  3. V.PATCH3は、OP1のMODE: FILTER FMのCUTOFFをEG2による時間的変化をするように設定されています。
  4. V.PATCH4は、OP6のPITCHをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  5. V.PATCH5は、OP3のMODE: RING MOD.のRING DEPTHをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  6. V.PATCH6は、OP1のATTACK TIMEを鍵盤を弾く強さ(EXP. VELOCITY)でコントロールするように設定されています。
  7. V.PATCH7は、OP6のLEVELをモジュレーション・ホイールで変化するように設定されています。
  8. V.PATCH8は、OP6のLEVELをアフター・タッチで変化するように設定されています。
  9. V.PATCH9は、OP6のPITCHをアフター・タッチで変化するように設定されています。
  10. V.PATCH10は、OP3のMODE: RING MOD.のRING DEPTHをアフター・タッチで変化するように設定されています。

MISC

INITプログラムから変更はありませんでした。

VOICE

INITプログラムから変更はありませんでした。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 202 Engagement Pad」と題して、プリセット・プログラム「202 Engagement Pad」のパラメーターを分析しました。

弾き方やコードによって響き方が変わるプログラムです。

ある意味センスが問われる。

なので私はプリセットのシーケンサーを使います(笑)

モジュレーターのLEVELが100%。

なかなかないんです。

モジュレーターのLEVELを調整するだけでも音が変化しますね。

皆さんも音作りにチャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 200 Feel The Warmth」と題して、プリセット・プログラム「200 Feel The Warmth」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

サウンドハウスからのKORG opsix mk IIのご購入はこちらから! イケベ楽器店からのKORG opsix mk IIのご購入はこちら!

コメント

タイトルとURLをコピーしました