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KORG opsixのプリセット分析: 032 Unsteady

この記事は約7分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 032 Unsteady」と題して、プリセット・プログラム「032 Unsteady」のパラメーターを分析します。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザー、opsixとopsix native。
このブログでは、その魅力を細かく音と画像で詳しく説明していきます。

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音の特徴

ティンパニーのような低音域と倍音成分が多い高音域の音を長めの残響でスペーシーな演出がされています。

ピッチの揺れによる音の厚みに関してはVOICE: UNISON(Unison Voices)を4に設定して厚みを加えています。

KAMIN
KAMIN

VOICE: UNISON(Unison Voices)の機能については以下のページで説明しています。

KORG opsixの機能: VOICE: UNISON

実験

では、音で確認しましょう。

KAMIN
KAMIN

パラメーターの分析は下に書いています。

詳細はそちらをご覧ください。

実験1: 弾いてみる

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

KAMIN
KAMIN

倍音成分はMODE: FILTER FMで後段のモジュレーターのRATIOを高めに設定して作られています。

実験2: V.PATCH1のINTを上げる

プログラマーがバーチャル・パッチを設定したけれど、INTNSITYが0だったパラメーターです。

INTENSITYを上げてプログラマーが何をしたかったのか推察してみましょう。

設定方法

V.PATCH1のINTを0→+24.00に設定する。

測定方法

シーケンサーをONにしてPLAYボタンを押します。

音データ

KAMIN
KAMIN

プログラマーの試行錯誤のなごりのバーチャル・パッチの設定。

アタックの「ぴょんぴょん」した音を作りたかったのかな?

パラメーター分析

INITプログラムからの変化を元に分析しています。

INITプログラムのパラメーターの設定については「シンセサイザー KORG opsixの機能: INIT(初期設定)プログラムの分析」をご確認ください。

alg-03

アルゴリズムには03番のアルゴリズムが設定されています。

OP1~OP3、OP4~OP6の3段の直列接続が2つの構成です。

2つの直列接続でキャリアOP1, OP4のRATIOの設定を2.0000と1.0000と違ったピッチにして厚みを出しています。

OP1~OP3の直列接続は、RATIOを2.0000でのFM変調で作られています。

モジュレーーターOP2はWAVEにTRIANGLEを使用して低いLEVELにして、後段のOP3でWAVEにSINEを使用してLEVELを100%で高い値でFM変調しています。

OP2からのFM変調である程度の変調の度合いが決まりますので、より細かい変調をOP3で設定されています。

なので、OP3のLEVELの値が大きくても実際の効果はOP2に依存します。

音を聞くとTRIANGLEの柔らかさがある中でOP3のEGがアタック時に強い変調がかけられる設定で、より細かな倍音がアタック時に発生しています。

OP4~OP6の直列接続は、キャリアのOP4がMODE: FILTER FMを使用して、WAVEにSAW、RATIOが1.0000でCUTOFF、RESOの設定により明るめにフィルタリングされています。

モジュレーターのOP5にWAVE SAW、RATIOが18.0000とピッチが高く、再後段のOP6がWAVE SINE、RATIOが0.50000にWIDTHを設定して、アタックで少しノイジーな音を演出しています。

FILTERはONですが、CUTOFF周波数が最大でINITプログラムのままなので効果はありません。

各オペレーターではベロシティで鍵盤を弾く強さによる効果が設定されています。特にモジュレーター側と「みょんみょん」とした音を担っているキャリアOP4に効果がでるように設定されています。

UNISON VOICESを4にして、音に厚みを加え、UNISON SPREADを100%にして広がりを演出しています。

エフェクターはPHASERで音にうねりを加味して、REVERBのTYPEにSPACEを使用して、遠くに離れたところに明るい残響音が聴こえるように演出しています。

演奏表現の手段として、プログラム全体のPITCHをLFO1で周期的変化するように設定、アフター・タッチでコントロールするようにバーチャル・パッチで設定されています。

また、モジュレーション・ホイールを動かすことでピッチに対してLFO1の周期的変化を与えるように設定されています。

032 Unsteady alg-03-param
032 Unsteady alg-03-param etc

アルゴリズム

alg-03

アルゴリズムには03番のアルゴリズムが設定されています。

OP1~OP3、OP4~OP6の3段の直列接続が2つの構成です。

MODE、WAVE、OP LEVEL、FREQUENCY MODE

032 Unsteady mode

パラメーターを試行錯誤して今の設定にしたと感じられるFM音源のきめ細やかな時間的変化するように設定されています。

OP-EG

032 Unsteady op-eg alg-03
032 Unsteady op-eg

各オペレーターのパラメーターが微調整されています。

OP-PITCH、OP-P MOD、OP-L MOD、OP-KEY TRACK

OP-L MOD

032 Unsteady op-l-mod

全オペレーターで鍵盤を弾く強さ(VELOCITY)による効果が設定されています。

FILTER

032 Unsteady filter

FILTERページのパラメーターはINITプログラムと同じ設定値でした。

FILTERはENABLE: ONですが、CUTOFF周波数が最大値であるため、フィルターの影響はないと考えます。

MOD(EG、LFO)

EG

032 Unsteady eg

EG1はDECEY TIMEが少し短く、CURVEが10と減衰カーブが急峻に設定されています。

EG1はバーチャル・パッチでOP4のPITCHをEG1で時間的変化するように設定されています。
ただし、INTENSITYが0.00なので効果はありません。

LFO

032 Unsteady lfo

LFO1はWAVEにSINEが使用され、KEY SYNCがVOICE(キーを押すごとに位相がリセットされる)、TEMPO SYNCがOFF、SPEEDが3.20Hzに設定されています。

LFO1はバーチャル・パッチでプログラム全体のPITCHを周期的変化するように設定、アフター・タッチでコントロールするように設定されています。

LFO1はPROGRAM PITCHでピッチの周期的変化をモジュレーション・ホイールでコントロールするように設定されています。

EFFECT

032 Unsteady fx

FX1はPHASER、FX2はOFF、FX3はREVERBが設定されています。

VIRTUAL PATCH

032 Unsteady v-patch

バーチャル・パッチの設定は以下の通りです。

  1. V.PATCH1は、OP4のPITCHをEG1で時間的変化するように設定されています。
    INTENSITYが0.00なので効果はありません。
  2. V.PATCH2は、プログラム全体のPITCHをLFO1で周期的変化するように設定、アフター・タッチでコントロールするように設定されています。

MISC

032 Unsteady prog-pitch

LFO1によるピッチの周期的変化をモジュレーション・ホイールでコントロールするように設定されています。

VOICE

032 Unsteady voice

UNISON VOICESが4、UNISON DETUNEが23cents、UNISON SPREADが100%に設定されています。

まとめ

今回は「KORG opsixのプリセット分析: 032 Unsteady」と題して、プリセット・プログラム「032 Unsteady」のパラメーターを分析しました。

宇宙をテーマにしたBGMで流れていそうな音です。

弾く強さによっても音の変化があらわれますので、弾き方も工夫して演奏すると複雑な音の変化があらわれます。

もう少し変化を与えたいのならバーチャル・パッチでモジュレーション・ホイールでパラメーターをコントロールするように設定するのも良いですね。

是非チャレンジしてみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

次回は「KORG opsixのプリセット分析: 037 Metalic Pluck」と題して、プリセット・プログラム「037 Metalic Pluck」のパラメーターを分析します。

では。

新たな進化を遂げたKORGのFMシンセサイザーopsixとopsix native。
このシンセサイザーでしか味わえない魅力が満載です。

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