みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <6>」と題して、「OSC1の波形とモジュレーションとコントローラーの関係(WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE、OSC1 MOD:WAVEFORMでのC2:LFO1 MOD)」と「WAVE:SINE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:WAVE SHAPE MOD」について説明します。
オシレーター専用のLFOのパラメーターです。
Sound Editorでは、「WAVE:SINE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:WAVE SHAPE MOD」となっているので分けていますが、他の波形と同じLFO1からのモジュレーションだと思います。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE、OSC1 MOD:WAVEFORMでのC2:LFO1 MOD
これは、オシレーターにLFOで変化させる効果というと、ビブラート効果をイメージしますが、この機能はLFO1で「波形を変化させる」機能です。
ピッチに対して変化させているのではありません。
「何をするんだっ!」って感じです(笑)
ここまで行くと、「アナログ・モデリング・シンセサイザー」というより、「モジュラー・シンセサイザー」のイメージです。
冨田勲さんとか、松武秀樹さんが使っていた大きなシンセサイザーで、ケーブルを使っていろいろなパラメーターに対して変化させてしまうような感じ。
取扱説明書では、以下のように書かれています。
“OSC1.C1” で設定した波形に対して、LFO1 でモジュレーションをかけます。その効果の深さを調整します。
「microKORG XL+ 取扱説明書」より
LFO1 の “WAVE”(→ p.47「 LFO1, LFO2」)を TRIANGLE に設定すると、ノコギリ波(“WAVE”: SAW)ではデチューンがかかったような効果を得ることができ、矩形波(“WAVE”: PULSE)では PWM(パルス・ワイズ・モジュレーション)効果を得ることができ、音色に厚みが加わります。
そんな使い方があらかじめ用意されているとは、、、確認してみましょう。
パラメーターの説明
WAVE:SAW、OSC1 MOD:WAVEFORM、OSC1 CTRL2:LFO1 MOD
設定値:[000…127]
[INITPROG]の設定値:0
実験(WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE、OSC1 MOD:WAVEFORM、OSC1 CTRL2:LFO1 MOD)
それでは実験してみましょう。
実験方法として、「OSC1 CTRL2:LFO1 MOD」の値を手動で0→127に変化させて音を鳴らしてみます。
効果が分かりやすいように「LFO1」セクションでは、「LFO1:FREQ」を1.50Hzに変更しています。
実験1(WAVE:SAW、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:LFO1 MOD:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SAW]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[WAVEFORM]に設定(変更なし)
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を0に設定
- 「LFO1:FREQ」を1.50Hzに設定
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を手動で0→127に変化させる。
音データ
実験2(WAVE:PULSE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:LFO1 MOD:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[PULSE]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[WAVEFORM]に設定(変更なし)
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を0に設定
- 「LFO1:FREQ」を1.50Hzに設定
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を手動で0→127に変化させる。
音データ
値をちょっとだけ上げて、デチューン効果の代わりにすれば、ユニゾン機能のように同時発音数が減ってしまうことがなくなる。
実験3(WAVE:TRIANGLE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:LFO1 MOD:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[PULSE]に設定(変更なし)
- 「OSC1 MOD」を[WAVEFORM]に設定(変更なし)
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を0に設定
- 「LFO1:FREQ」を1.50Hzに設定
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:LFO1 MOD」を手動で0→127に変化させる。
音データ
「WAVE:TRIANGLE」の波形はパラメーターを変化させると管を通ったような音がするんだ。
ここが魅力。
WAVE:SINE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:WAVE SHAPE MOD
microKORG XL+ Sound EditorではSINE波の場合、名称が「WAVE SHAPE MOD」となっています。
LFO1からのモジュレーションには変わらないと思います。
では、実験してみましょう。
実験(WAVE:SINE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:WAVE SHAPE MOD:0→127)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「OSC1:WAVE」を[SINE]に設定
- 「OSC1 MOD」を[WAVEFORM]に設定(変更なし)
- 「OSC1 CONTROL2:WAVE SHAPE MOD」を0に設定
- 「LFO1:FREQ」を1.50Hzに設定
- A=220Hzを弾く
- 「OSC1 CONTROL2:WAVE SHAPE MOD」を手動で0→127に変化させる。
音データ
サイン波だったからそんなに効果がないと思っていましたが、音を聞いてみると後半に出てきました。
LFOの波形を変えたりすると、もっと変化しそう。
まとめ
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <6>」と題して、「OSC1の波形とモジュレーションとコントローラーの関係(WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE、OSC1 MOD:WAVEFORMでのC2:LFO1 MOD)」と「WAVE:SINE、OSC1 MOD:WAVEFORM、C2:WAVE SHAPE MOD」について説明しました。
「波形に周期的な変化を与える」のが実感できましたでしょうか。
波形が違うと変化の仕方も違ってくるので面白いと感じました。
効果が分かりやすくするためにLFOの周波数を1.50Hzにしたので、早くしたり遅くしたりすることで、また違った印象になると思います。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
さて、次回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(1)OSC <7>」と題して、「OSC1の波形とモジュレーションとコントローラーの関係(WAVE:SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE、OSC1 MOD:CROSS、C2:LFO1 MOD)」について説明します。
では。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
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