こんにちは、「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(7)ANALOG TUNE」について説明します。
microKORG XL+ Sound Editorでは「VOICE」セクションにありますが、取扱説明書では「PITCH」セクションのパラメーターとなっています。
ここでは、「PITCH:ANALOG TUNE」として説明していきます。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
PITCH:ANALOG TUNE
[PITCH:ANALOG TUNE]は、アナログ・シンセサイザーでの不安定なピッチの揺れを演出するためのパラメーターです。
鍵盤を押すたびにランダムにずれを作り、その効果を設定します。
値を大きくすると、鍵盤を押すごとへのピッチのずれが大きくなります。
[INITPROG]での初期値:5 として設定されているので、この効果を外したいときは、0に設定する必要があります。
「発音する各ノートのピッチのずれを調節します。各ノートのピッチをランダムにず
れを作り、アナログ・シンセサイザー風の不安定なピッチをシミュレートします。値
を大きくすると、ピッチのずれが大きくなります。」
パラメーターの説明
PITCH:ANALOG TUNE
設定値:[000…127]
[INITPROG]の設定値:5
では、実験してみましょう。
測定項目
- 「ANALOG TUNE」を5(変更なし)
- 「ANALOG TUNE」を127
- 「ANALOG TUNE」を0→127に手動で変化させる。
実験1(PITCH:ANALOG TUNE:5)
測定方法
- PPROGRAM [INITPROG]を選択
- 「PITCH:ANALOG TUNE」を5(変更なし)
- アルペジエーターをオンにして、A=220Hzを弾く
音データ
実験2(PITCH:ANALOG TUNE:127)
測定方法
- PPROGRAM [INITPROG]を選択
- 「PITCH:ANALOG TUNE」を127
- アルペジエーターをオンにして、A=220Hzを弾く
音データ
ピッチにLFOのサンプル&ホールドの波形で変化をつけたぐらい、ピッチがずれますね。
実験3(PITCH:ANALOG TUNE:0→127)
今度は「PITCH:ANALOG TUNE」の値を0→127に変化させて、かかり具合を確認します。
測定方法
- PPROGRAM [INITPROG]を選択
- 「PITCH:ANALOG TUNE」を0に設定
- アルペジエーターをオンにして、A=220Hzを弾く
- 「PITCH:ANALOG TUNE」を手動で0→127に変化させる
音データ
演奏していて、「きっちりしすぎるな」と思った時に、ちょっといじってみるといいかもしれません。
まとめ
今回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(7)ANALOG TUNE」について説明しました。
デジタル化されて従来のアナログ・シンセサイザーのようなピッチの不安定さがなくなった反面、少しのピッチのずれによる厚みとか揺らぎに影響があったので、このような機能が作られました。
和音でタイミングをずらして弾くときや、microKORG XL+は2つの音を重ねることができるので、複数のオシレーターとは違った効果が得られるかもしれません。
あまり値を大きくすると大変なことになります(笑)
みなさん、チャレンジしてみてください。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
さて、次回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(8)[RANDOMIZE]ボタン」について説明します。
では。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
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