こんにちは、「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。
今回は、「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(2)FILTER <2>:FILTER1:BALANCE(TYPE BALANCE)」について説明します。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
FILTER1:BALANCE(TYPE BALANCE)
設定値:[LPF24…LPF12…BPF…THRU]
「フィルター・タイプを選択します。値の中間値は、挟まれる 2 つのフィルターの中間の特性になります。」
- LPF24 (–24dB/OCT), LPF12 (–12dB/OCT): LPF(LOW PASS FILTER)です。
- HPF (–12dB/OCT): HPF(HIGH PASS FILTER)です。
- BPF (–6dB/OCT): BPF(BAND PASS FILTER)です。
- THRU: フィルター効果をかけずに信号をそのまま通過させます。
特性を選択ではなく、可変できるフィルターということです。
デジタルのなせる業ですね。
この「FILTER1:BALANCE」はVIRTUAL PATCHやKNOBに割り当てることにより、コントローラーによる手動操作やEGやLFOにより自動的に変化を与えることができます。
今回は、単純に手動で「FILTER1:BALANCE」を操作する実験で確かめましょう。
3パターンの「FILTER1:CUTOFF」、「FILTER1:RESONANCE」の設定をして実験しています。
実験1(FILTER:BALANCE:LPF24[0]→THRU[127]、FILTER:CUTOFF:127、FILTER:RESONANCE:0)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「FILTER1:CUTOFF」を127(変更なし)、「FILTER1:RESONANCE」を0
- 「FILTER:BALANCE」をLPF24(0を設定)
- A=220Hzを弾く
- 「FILTER:BALANCE」を手動でLPF24(0)→THRU(127)に変化させて、音を確認する。
音データ
後半の「BPF」→「THRU」はちょっと意外。
面白いポイントが見つかるかも。
実験2(FILTER:BALANCE:LPF24[0]→THRU[127]、FILTER:CUTOFF:48、FILTER:RESONANCE:0)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「FILTER1:CUTOFF」を48、「FILTER1:RESONANCE」を0
- 「FILTER:BALANCE」をLPF24(0を設定)
- A=220Hzを弾く
- 「FILTER:BALANCE」を手動でLPF24(0)→THRU(127)に変化させて、音を確認する。
音データ
実験3(FILTER:BALANCE:LPF24[0]→THRU[127]、FILTER:CUTOFF:48、FILTER:RESONANCE:64)
測定方法
- PROGRAM [INITPROG]を選択
- 「FILTER1:CUTOFF」を48、「FILTER1:RESONANCE」を64
- 「FILTER:BALANCE」をLPF24(0に設定)
- A=220Hzを弾く
- 「FILTER:BALANCE」を手動でLPF24(0)→THRU(127)にして、変化を確認する。
音データ
レゾナンスを上げると、特徴的な鼻が詰まった感じがありますね。
まとめ
今回は、「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(2)FILTER <2>:FILTER1:BALANCE(TYPE BALANCE)」について説明しました。
最初に決めたフィルターのタイプに「フィルターの効き方。もうちょっと、なんとかならないかなぁ」と思った時にいじってみると意外性が生まれてくるかもしれません。
この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。
さて、次回は「シンセサイザー デジタル化で追加された機能(3)DRIVE/WAVE SHAPE」について説明します。
では。
このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。
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