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シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(1)

この記事は約8分で読めます。

みなさん、こんにちは。
「カムカム・シンセサイザー」のKAMINです。

今回は「シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(1)」と題して、「概要」と「基本的な使用方法」を実験をもとに説明します。

このブログでは、KORG microKorg XL+のSound Editor画面を使って説明しています。

LFO(LOW FREQUENCY OSCILLATOR)

LFO は低周波発振器のことです。

ゆっくりとした周期的な波だから低周波(Low Frequency)です。

電子マッサージ器を使うと「ぶぅーんっ」と、心地よい振動を体に与えてくれますよね。
「うゎん、うゎん」とか「ひゅん、ひゅん」とか「しゅわしゅわ」とか「ぶるぶるぶるぶる・・・」とか。
音はしなくても、ゆっくりした周期の波を発生させる機能です。
その周期的な変化を自動的に発生させることで、さまざまな音の要素のパラメーターに変化を与えることができます。

LFO の代表的な使用例として、

  • OSCのピッチをLFOで周期的に変化を与える
    ⇒ビブラート効果
  • FILTERの音の変化のパラメーターのレベルをLFOで周期的に変化を与える
    ⇒ワウ効果
  • AMPの音量のレベルをLFOで周期的に変化を与える
    ⇒トレモロ効果(音量を LFO で上下させる)

があります。

microKORG XL+のLFO

microKORG XL+のLFO

microKORG XL+は1つのティンバーに2つのLFOを備えています。

従来のアナログ・シンセサイザーではLFOは1つが主流でありましたが、ここでは、そこまでこだわらず、LFOの基本性能として説明します。

KAMIN
KAMIN

2つのLFOは使える波形の種類が少し違うところがありますが、基本的なパラメーターは一緒です。

あらかじめ、VIRTUAL PATCHにて、LFOで変化を与えるパラメーターのセッティングがされています。

  • SOURCE:効果を与える側のセクション(コントローラー)
  • DESTINATION:効果を受ける側のパラメーター
PATCH No.SOURCEDESTINATIONINTENSITY
1LFO1PITCH0
2LFO2PITCH0
3LFO1FILTER1 CUTOFF0
4LFO2FILTER1 CUTOFF0
5LFO2AMP LEVEL0
6LFO2PANPOT0
KAMIN
KAMIN

VIRTUAL PATCHの「DESTINATION」で選択できるパラメーターは多岐に渡ります。
 別途、説明します。

  • ビブラート効果
    PATCH No.1(LFO1)、No.2(LFO2)でINTENSITYを上げると、PITCHに対してLFOの効果を与えることができます。
  • ワウ効果
    PATCH No.3(LFO1)、No.4(LFO2)でINTENSITYを上げると、FILTER1のカットオフ周波数に対してLFOの効果を与えることができます。
  • トレモロ効果
    PATCH No.5(LFO2)でINTENSITYを上げると、AMP LEVELに対してLFOの効果を与えることができます。
  • PAN効果
    PATCH No.6(LFO2)でINTENSITYを上げると、PANPOTに対して左右に定位をずらす効果を与えることができます。

VIRTUAL PATCHはSOURCE(変化を与える側)とDESTINATION(変化を受ける側)の選択を変更できますので、LFOによる変化が不要な場合、他の設定に変更が可能です。
詳細は、VIRTUAL PATCHの回で説明します。

では、実験してみましょう。

実験(LFO)

実験1(ビブラート効果)

実験1(ビブラート効果):LFO2
実験1(ビブラート効果):VIRTUAL PATCH2

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. LFO2は「LFO2:WAVE」を[SINE]、「LFO2:FREQ」を6.00Hzに設定(変更なし)
  3. 「VIRTUAL PATCH2(LFO2→PITCH)」の「INT」を0に設定(変更なし)
  4. A=220Hzを弾く
  5. 「VIRTUAL PATCH2(LFO2→PITCH)」の[INT]を手動で0→+63に変化して、音の変化を確認する
KAMIN
KAMIN

LFO2にのみサイン波があるので、LFO2を使います。

音データ

KAMIN
KAMIN

後半はビブラートの域を超えちゃってるね(笑)

実験2(ワウ効果)

フィルターにLFOの効果を与えてみましょう。
フィルターのパラメーターの「FILTER:CUTOFF」にLFOの変化を与えていきます。
これによりカットオフ周波数が周期的な変化をすることになり、いわゆる「ワウ効果」が得られます。

実験2(ワウ効果):LFO2
実験2(ワウ効果):VIRTUAL PATCH4
実験2(ワウ効果):FILTER1

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「FILTER1:CUTOFF」を35、「FILTER1:RESONANCE」を38に設定
  3. LFO2は「LFO2:WAVE」を[SINE]、「LFO2:FREQ」を6.00Hzに設定(変更なし)
  4. 「VIRTUAL PATCH4(LFO2→FILTER1 CUTOFF)」の「INT」を0に設定(変更なし)
  5. A=220Hzを弾く
  6. 「VIRTUAL PATCH4(LFO2→FILTER1 CUTOFF)」の[INT]を手動で0→+63に変化して、音の変化を確認する
KAMIN
KAMIN

LFO2にのみサイン波があるので、LFO2を使います。

音データ

KAMIN
KAMIN

「ワウワウ」言うから「ワウ効果」。

ならば後半は「パウ効果」(笑)

実験3(トレモロ効果:その1)

今度はパラメーター「AMP:LEVEL」に対してLFOによる時間的変化を与えます。
これにより、音量の周期的なレベルの変化として、トレモロ効果が得られます。

実験3(トレモロ効果:その1):LFO2
実験3(トレモロ効果:その1):VIRTUAL PATCH5

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. LFO2は「LFO2:WAVE」を[SINE]、「LFO2:FREQ」を6.00Hzに設定(変更なし)
  3. 「VIRTUAL PATCH5(LFO2→AMP LEVEL)」の「INT」を0に設定(変更なし)
  4. A=220Hzを弾く
  5. 「VIRTUAL PATCH5(LFO2→AMP LEVEL)」の[INT]を手動で0→+63に変化させて、音の変化を確認する

音データ

KAMIN
KAMIN

音量の時間的変化。

後半はレイブ・ミュージックには良いかもしれないけれど、耳にはちょっと危険な香り。

実験4(トレモロ効果:その2)

今度は実験2のフィルター設定した波形に実験3と同じ実験をしてみます。

実験4(トレモロ効果:その2):LFO2
実験4(トレモロ効果:その2):VIRTUAL PATCH5
実験4(トレモロ効果:その2):FILTER1

測定方法

実験2で使用したFILTER1の設定値をそのままにして、実験3と同じ測定をした。

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「FILTER1:CUTOFF」を35、「FILTER1:RESONANCE」を38に設定
  3. LFO2は「LFO2:WAVE」を[SINE]、「LFO2:FREQ」を6.00Hzに設定(変更なし)
  4. 「VIRTUAL PATCH5(LFO2→AMP LEVEL)」の「INT」を0に設定(変更なし)
  5. A=220Hzを弾く
  6. 「VIRTUAL PATCH5(LFO2→AMP LEVEL)」の[INT]を手動で0→+63に変化させて、音の変化を確認する。

音データ

KAMIN
KAMIN

「FILTER1:CUTOFF」がちょっと低すぎたかな。

でも比較なので、効果はわかっていただけると思います。

実験5(周期的に定位を変化させる:その1)

LFOを使って自動で周期的に定位を変化させてみましょう。

実験5(周期的に定位を変化させる:その1)

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「LFO2:WAVE」を[SINE]に設定(変更なし)
  3. 「LFO2:FREQ」を3.00Hzに設定
  4. 「VIRTUAL PATCH6(LFO2→PANPOT)」の「INT(INTENSITY)」を+63
  5. A=220Hzを弾く

音データ

KAMIN
KAMIN

ヘッドフォンで聴くことが多くなったから、こんな効果もありでしょ。

実験6(周期的に定位を変化させる:その2)

LFOを使って自動で周期的に定位を変化させてみましょう。
今回は、「LFO:FREQ」を手動で変化させてみます。

実験6(周期的に定位を変化させる:その2)

測定方法

  1. PROGRAM [INITPROG]を選択
  2. 「LFO2:WAVE」を[SINE]に設定(変更なし)
  3. 「VIRTUAL PATCH6(LFO2→PANPOT)」の「INT(INTENSITY)」を+63に設定
  4. 「LFO2:FREQ」を0.01Hzに設定
  5. A=220Hzを弾く
  6. 「LFO2:FREQ」を手動で0.01Hz→100.0Hzに変化させて、音の変化を確認する。

音データ

KAMIN
KAMIN

定位の効果はステレオ化されてからだから、従来のアナログ・シンセサイザーではなかった機能だね(笑) 先走りしました。

まとめ

今回は「シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(1)」と題して、「概要」と「基本的な使用方法」を実験をもとに説明しました。

LFOは従来のアナログ・シンセサイザーの機能として音作りの要素として重要な役割を果たしてきました。
LFOを使うことで、周期的な音の変化にシンセサイザーらしい音に感じた人も多いと思います。

いろいろと試してみてください。

この記事を読んだ方がシンセサイザーに興味を持っていただけたら幸いです。

さて、次回は「シンセサイザーの機能 音の周期的な変化:LFO(2)」と題して、「LFO:WAVE」と「LFO:FREQUENCY(FREQ)」について説明します。

では。

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